日台合作映画「南風」インタビュー(下)、コウ・ガ(黄河)「経験を演技に反映させたい」

Record China    2014年7月7日(月) 13時56分

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7日、日本と台湾の合作青春映画「南風」が7月12日公開される。台湾を訪れた日本人女性が人々や風景に触れ、行くべき道を見つけるロードムービーだ。作品写真:(c)Dreamkid/好好看國際影藝

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2014年7月7日、日本と台湾の合作青春映画「南風」が7月12日公開される。台湾を訪れた日本人女性が人々や風景に触れ、行くべき道を見つけるロードムービー。旅先で出会う青年役で出演した台湾の若手俳優コウ・ガ(黄河)は「いろいろな場所へ行き、人に会い、経験を演技に反映させたい」と意欲を語った。

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夏の台湾を駆け抜ける自転車青年。爽やかな雰囲気が印象的なコウ・ガは現在24歳。台湾人の父とシンガポール人の母の間にシンガポールで生まれ、台湾で成長した。名作「藍色夏恋」(02)の易智言(イー・ツーイェン)監督に見出された期待の若手俳優だ。チェン・ボーリン陳柏霖)、グイ・ルンメイ(桂綸[金美])、ジョセフ・チャン(張孝全)ら新人俳優を発掘してきたイー監督との出会いは、中学卒業を控えた頃だったという。

「監督との出会いを話し始めると、少し長くなります(笑)。友達の一人がモデルをしていて、路上でたまたま監督に会いました。その子は女の子だったけれど、『監督が男の子を探しているから』と、ドラマのオーディションに誘われました。半年ぐらい訓練して候補が減らされていき、最終的に僕が主演になりました」

その作品がドラマ「危険心霊(原題)」(06)。今回「南風」で共演したテレサ・チー(紀培慧)、公開中の映画「GF*BF」(12)のチャン・シューハオ(張書豪)も出演していた。中学時代はごく普通の子で、将来もよく考えず「自分がどこへ向かうか分からなかった」という。ただ絵を描くことは好きで、子供の頃から今まで続けている。「日本の宮崎駿や大友克洋の作品も大好き」と笑顔を見せた。その後、台湾芸術大学でデザインを専攻。最近卒業したばかりだ。

「俳優の仕事はとても好きです。芸術的な表現だから。外に行っていろいろな人と会って話したり、あちこち出かけて絵を描くのも好き。日本も2度旅行して、美術館や博物館へ行きました。本もよく読みます。俳優は生活で得た経験を演技に反映させるべきだと思います」

中国の大河と同じで印象的な名前は本名。父が「人に覚えられやすいように」と付けたそうだ。日本との合作映画「南風」への出演も、俳優として貴重な経験になった。もともと自転車に乗るのが大好きで、迷いなくオーディションに参加した。最大のハードルは言葉だったが、日本側のスタッフと話し合いを繰り返し、乗り越えていったという。

「監督の言うことを正確に聞き取るよう努めました。台湾の監督はどちらかというと俳優に指示、命令することが多いですが、萩生田監督は僕たちとコミュニケーションを取ろうとしていました。監督とよく相談し、納得のいく演技にしていきました」

「南風」には自分の育った台湾の美しい風景、人情が盛り込まれている。「おすすめの場所は?」と聞くと、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督の代表作「悲情城市」(89)の舞台にもなった「九●(●=にんべんに分)」を選んだ。

「街を歩くのもいいし、山の上から海を見下ろすのもいい。台湾の街中であれば夜市に行ってほしいです。台湾のおいしい食べ物、美しい風景、温かい人情をぜひ体験して下さい」(文・写真/遠海安)

「南風」(2014年、日本・台湾)

監督:萩生田宏治

出演:黒川芽以、テレサ・チー(紀培慧)、郭智博、コウ・ガ(黄河)

2014年7月12日(土)、シネマート新宿ほかで全国順次公開。

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