2023年1月3日、韓国・京郷（キョンヒャン）新聞によると、同日午前にソウル・永登浦（ヨンドゥンポ）区で歩道橋がぐにゃりと落下する事故が発生した。人命被害は出ていない。

記事によると、道林（ドリム）洞と新道林（シンドリム）駅を結ぶ歩道橋が「U字」形に落ちている状態で、事故以来、歩道橋とその下の自転車道路・散策路は立ち入り禁止となっている。歩道橋を支える橋台や欄干の一部が破損しているのが確認されたという。

歩道橋は幅2．5メートル、長さ104．6メートル。総事業費28億ウォン（約3億円）で15年4月に着工し、16年5月末に開通した。先月15日に区の要請で安全点検を受けたが、「異常なし」の「A等級」と判定されたという。先月31日には「歩道橋が変形しており、問題があるように見える」という苦情が国民権益委員会に寄せられていたが、区はこれに対しては措置を取っていないという。

区と市は今後、詳しい事故の原因を調べる予定だという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「これが安全等級A？どうしようもない国だな」「A等級でこんなことになるなんて、安全点検なんてでたらめだったってことだね」「歩道橋1つに28億とは。ここからどれだけピンハネされてこうなったんだろうか」「途中で金を懐に入れた公務員、まともな安全点検をしなかった業者を捕まえるべき」「苦情があったのに措置を取らなかった？公務員の怠慢が招いた事故だ」「安全点検を行った業者とA等級を出した公務員を逮捕しろ」など、業者と区の責任を問うコメントが多数寄せられている。

その他、「ここは中国か？」「事故が起きたのが深夜だったのは不幸中の幸いだ。朝の出勤時間だったらけが人が出ただろう」「近所のマンションに住んでる者です。夜中に地震のような音がしたよ。マンション住人が利用する掲示板に31日の苦情のことが書いてあった。当時の写真だとすでに変形していたけど、区は何もしなかったようだ。みんなここを利用していただろうに、ぞっとする」などの声が見られた。この事故による人命被害は出ていないもよう。（翻訳・編集/麻江）