アリババ創業者の馬雲氏が公益目的のオンラインイベントに参加、1年ぶりに姿を公開

Record China    2023年1月1日(日) 10時0分

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アリババ創業者の馬雲氏は12月30日、自らが設立した馬雲公益基金会がオンライン方式で開催したイベントに「郷村教師計劃(農村教師計画)」に参加した。その様子を示す画像も公開された。

アリババ創業者の馬雲氏は12月30日、自らが設立した馬雲公益基金会がオンライン方式で開催した「郷村教師計劃(農村教師計画)」の活動に参加した。2022年12月30日は旧暦の12月8日に相当する。同イベントは毎年の旧暦12月8日に開催されている。なお、馬雲氏は現在、東京を中心に日本国内で活動しているとされる。

「郷村教師計劃」は農村部で働く教師を支援するための活動で、馬雲公益基金会はミニブログの微博(ウェイボー)を通じて、12月30日の活動に参加した馬雲氏の様子を紹介した。掲載された写真には、白いスタンドカラーのシャツをややラフに着こなして、ノートパソコンに向き合いった馬雲氏が微笑を浮かべている1枚もある。なお、同イベントは新型コロナウイルス感染症の発生以来、オンライン方式で続けられてきた。

馬雲公益基金会の投稿によると、馬氏は同活動の最初から最後まで参加した。また、馬氏は参加した教師に向けて、旧暦12月8日のこの活動に欠席したことはないと説明し、できるだけ早く皆さんとオフラインでお会いしたいと語りかけたという。馬氏は2022年1月20日、すなわちやはり旧暦の12月8日に開催された前回の同じ活動への参加したが、それ以降は馬氏の様子や言葉が公開されることはなかった。

馬氏はアリババ創業前に英語教員を6年間務めた経験があり、アリババ会長を務めていた時期にも、「最も好きな職業は教師だ」と語っていた。馬雲公益基金会を設立したのは、アリババCEOを辞任して約1年後の2014年12月で、馬氏が個人として全額を出資した。

同基金会の主要な活動は農村部の教育支援だ。「郷村教師計劃」はとりわけ重要な活動の一つで、毎回、農村部で働く100人の優秀な教師を表彰し、それ以外の教師にも賞金や専門性を向上させるためのチャンスを与えてきた。恩恵を受けた教師が3年間で計10万人を超えた時期もあったという。また「馬雲郷村校長賞」も創設された。投入資金は10年間で2億元(2022年末の為替レートで約38億円)に達した。受賞した校長には50万元(同約950万円)の「実践費」と、国際的な有名な教育機関で学習する機会が与えられてきた。

馬氏はかつて「郷村校長計劃」の場で、「農村部の学校で、教師が2人か3人で子供が十数人という状況では、よい教育はできない」、「校長は学校のCEO(最高経営責任者)だ。校長が計画を立てないようでは、教師は希望を持てず、生徒に将来はもたらされない」などと、教員経験者ならではの発言をしたことがある。

「馬雲郷村教師賞」を受賞した経験のある、甘粛省で小学校教員を務める張暁琴さんは取材に対して、(郷村教師計劃に参加するために訪れた)三亜市から戻ってきて、その後に、9年間指導をした最初の受け持ち生徒が、大学を受験したことを知ったと説明した。貧困な農村部の若者が大学入学を希望することは、かなり珍しいと言える。また、張さんは手にした賞金を使って、教え子らに食事を振るまった。その席で、「凡庸なことを重視してはいけない。果敢に夢を追いなさい」と教えたという。

同じく「馬雲農村教師賞」の受賞者で、南京大学歴史学科を卒業後に湖北省の巴東県の農村教育拠点に赴任した袁輝さんは「馬雲氏の観点に感銘を受けた」と述べた。袁さんが感銘を受けた馬氏の言葉どは「ある地方の教育が良いかどうかは、試験の成績が良いかで判断するのではない。その地方の人々が学習を愛するかどうかで知ることができるのだ」だったという。

馬雲公益基金会は、「馬雲郷村校長計画」、「馬雲郷村師範生計画」、「馬雲郷村寄宿制学校計画」などを相次いで打ち出してきた。教育関連活動以外にも、公開された資料によれば、基金会は2021年に河南省や山西省で豪雨による大きな被害が発生した際に、6000万元(2022年末の為替レートで約11億円)を寄付した。また中央政府・教育部(中国教育省)が2022年に打ち出した、中国中西部の未発達地域に教育人材を送り込むための「師範教育質向上協同計画」にも、資金を提供した。馬雲公益基金会は同年、教員を目指す学生と学生を指導する教師を支援する湖南第一師範学院・馬雲教育基金を設立した。(翻訳・編集/如月隼人

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