米国による半導体規制の中、「古い技術」が中国に新たな希望もたらす―英紙

Record China    2022年12月29日(木) 8時0分

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27日、環球時報は、米国による先進半導体技術の対中輸出規制が一層強化される中で、規制対象外の古い技術しか持たない中国の「業界ナンバー2」企業ががぜん脚光を浴び始めたとする英メディアの報道を伝えた。

2022年12月27日、環球時報は、米国による先進半導体技術の対中輸出規制が一層強化される中で、規制対象外の古い技術しか持たない中国の「業界ナンバー2」企業ががぜん脚光を浴び始めたとする英メディアの報道を伝えた。

記事は英フィナンシャル・タイムズの25日付報道を引用。中国の半導体受託製造最大手である中芯国際を前に、長きに渡り業界2番手に甘んじてきた華虹半導体が、米国による対中半導体輸出規制と中国政府による半導体国産化の熱望によりがぜん脚光を浴び始めたとし、香港証券取引所への上場成功に続き上海証券取引所の科創板への上場申請も先月通っており、生産設備の改良と拡大を目的とした大規模な資金調達を目指していると伝えた。

そして、華虹は現在最先端の技術を持ち合わせていないものの逆にそれが好都合となっており、生産する半導体が先端技術より数代遅れであるため、米国による規制の影響をほとんど受けていないと指摘。米国が14ナノメートル以下のプロセス技術を用いる半導体技術を規制し、中国国内のリーディングカンパニーである中芯国際が厳しい状況に立たされる中、華虹は成熟した古い技術を十分に活用し、IoTや5G先進設備、電気自動車市場で性能、信頼性を最大限高めた半導体製品の提供に取り組んでいるとした。

また、華虹の古い技術は同様に先進技術を獲得できていない中国の半導体設備メーカーにも製品のテストや改良を進める機会をもたらすことになり、その存在が、中国の半導体設備や材料の分野を発展させ、半導体サプライチェーンの完全国産化実現を促す可能性を秘めていると説明。業界の専門家からは中国国内の半導体サプライチェーン構築を望む中国政府から重要視され、政策による支援、資金を得る可能性があるとの予測も出ていると伝えた。

記事は、中国国内市場の根強い需要により、華虹の今年7〜9月期の売上高が前年同期比40%増の6億3000万米ドル(約837億円)、純利益は前年同期から倍増の1億400万ドル(約138億円)になったと紹介。中国各地の半導体企業との協力に携わる政府関係者が「これまで華為は研究開発に消極的ということで産業の意思決定者から低く評価されてきたが、今後は中国国内の半導体サプライチェーン構築を推進する強い味方になるだろう」と語ったことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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