中国で感染爆発も「ピークはまだ来ていない」―独メディア

Record China    2022年12月28日(水) 6時0分

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26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が「ウィズコロナ」に向かいつつある一方で、コロナ感染のピークにはまだ到達していないと報じた。写真は中国の病院。

2022年12月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が「ウィズコロナ」に向かいつつある一方で、コロナ感染のピークにはまだ到達していないと報じた。

記事は、これまでの感染予防政策を180度転換した中国では、全国各地ですでに数百万人がコロナに感染し、多くの人が感染を避けるために自宅内にとどまっているとする一方で、北京や上海ではマスクを装着した通勤客が街に戻り地下鉄のラッシュが復活するなど、日常生活が戻りつつあると紹介。「どうやら北京、上海ではコロナと共存する日々が近づいているようだ」と評した。

そして、今年4〜5月にはロックダウンによってゴーストタウンのようになった上海では先週末にクリスマスのにぎわいが見られ、外灘(バンド)で開かれたクリスマスマーケットにも多くの市民が足を運んだほか、上海のディズニーランドも混雑したと紹介したほか、北京市のユニバーサルスタジオでも肩が擦り合うほどの人出があり、ある北京市民が「すでに基本的に日常の生活を取り戻している」と語ったことを伝えている。

その一方で、北京を含む中国各地の医療機関は非常に逼迫した状態になっていると指摘。北京の民営病院で働く医師のバーンスタイン氏が「常に救急診療、発熱外来、集中治療室すべてが満室状態だ。1カ月前には新型コロナ感染患者の診察は1件もなかったのに、今は数十人を診察しなければならない。正直、最大の問題は、われわれの準備が全くできていないことだと思う」と語り、医療崩壊に危機感を示したことを伝えた。

また、中国で約10年医療活動に従事している北京ラッフルズ国際病院のSonia Jutard-Bourreau氏は「現在の受診者数は通常の5〜6倍で、大部分はワクチン接種を受けていない70代の患者。患者たちはファイザーの抗ウイルス薬パキロビッドの購入を望んでいる。この薬がワクチン代わりになると思っているようだが、ワクチンの代わりにはならない。北京の感染状況はまだ最悪の段階に至っていないのではないかと案じている」と語ったことも紹介した。

記事は、北京以外の省、自治区、直轄市でも、医療スタッフのコロナ感染によって医療リソース不足が発生し始めていると紹介。専門家によれば、中国では数百万人の高齢者がコロナ感染によって死亡する可能性があり、1日の中国国内の新規感染者数が100万人を、死亡者数が5000人を突破するとの予測も出ているとしたほか、1月下旬には春節を迎えて億単位の人が農村に戻って新年を過ごすことが見込まれるため、特に発展が遅れている地域で医療が感染者激増に耐えられるかどうかの懸念が広がっていると伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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