TSMCが米国に奪い取られた後に残る8つの傷―台湾メディア

Record China    2022年12月27日(火) 6時0分

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22日、環球時報は、台湾の半導体大手TSMCが米国に先進半導体生産拠点を建設することについて、台湾のネットユーザーが「台湾は8つのダメージを受けることになる」と論じたことを報じた。

2022年12月22日、中国メディアの環球時報は、台湾の半導体大手TSMC米国に先進半導体生産拠点を建設することについて、台湾のネットユーザーが「台湾は8つのダメージを受けることになる」と論じたことを報じた。

記事は、台湾・中国時報の21日付報道を引用。TSMCが米アリゾナ州フェニックスに先進半導体生産拠点を設け、台湾から約500人のエンジニアが米国に赴いたとの情報が世界的な注目を集めたと紹介。台湾のSNS上で議論が繰り広げられる中、あるネットユーザーが台湾の被るダメージを8つ挙げて説明する書き込みを行ったとして、その内容を伝えた。

まず1点目は、1兆2000億台湾ドル(約5兆2000億円)の投資額が国外に流出することになるとし、大量のエンジニアが米国に赴くことで優秀な人材がどんどん奪われていくことを2点目に挙げた。3点目は流出したエンジニアがそのまま一家で米国に定住する可能性が高く、本人や家族、さらには次世代の消費力、研究開発力が奪われるとした。4点目は、サプライチェーンが海外に移転することで台湾では約5000人の就労機会が失われる可能性があると指摘した。

5点目はTSMCが必ずしも商業機密をしっかり守るとは言えず、米国で補助金を得るために機密を米国当局に漏らすリスクがあるとした。6点目は米国内でインテルとの人材引き抜き競争に巻き込まれる可能性があること、7点目は米国での製造コストが台湾より50%以上も高く、TSMCの利益に影響が出る上、支払った税金が米国政府に流れること、そして8点目は世界的な半導体工場を失うことで、台湾の防衛上の地位や能力が低下するとした。

そして、このユーザーが「台湾の損失額は1兆2000億台湾ドルにとどまらず、失われる人材も単に飛行機に乗っていった人数にとどまらない。そして最大の災難は、徐々にむしばまれ、知らず知らずのうちに資産が奪われていくことだ。米国によって台湾は日一日と弱体化し、一歩一歩戦火に向かって前進するのだ」と評したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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