2022年12月13日、韓国・聯合ニュースは「158人が死亡したソウル・梨泰院の雑踏事故と関連し、慶尚南（キョンサンナム）道昌原（チャンウォン）市の市議会議員が自身のSNSで暴言を吐き物議を醸している」と伝えた。

記事によると、キム・ミナ市議は12日、自身のFacebookに「若くして天に昇った魂を二度殺している遺族たち」「#搾取の職人たち」「わが子を食い物にして商売しているという話がある」「#国を助けようとして死んだのか」などと投稿した。11日にも「共に民主党の連中は黄色いリボン（セウォル号沈没事故の犠牲者を悼むシンボル）で8～9年搾取してきたが、今度は黒いリボンでどれだけやるつもりか」などと投稿。また、先月末にはテレビ局のインタビューに応じた遺族の発言について「子どもを売ってもうけようとしている」「子どもをだしにした罪人に良心はあるのか」などと書いていたという。

これらの投稿は批判を受けて既に削除されており、キム市議は、電話取材に応じ「遺族を利用する団体に向けた発言であり、遺族に向けたものではない」「遺族が耳にした時に不適切な内容だったとしたら申し訳ない」とコメントしている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「間違ったことは言ってないよね。国のために死んだわけじゃない」「そのとおりじゃないか」「セウォル号は学習の一環としての旅行で事故に巻き込まれたけど、梨泰院は自分たちが酒を飲みに行って事故を起こしたんだからね」「政治家としてはあるまじき発言だけど、事実ではある」など、市議の言葉は正しいとするコメントが多く寄せられている。一方で、「それでも家族を失った人に対して、こんな言いぐさはひどい。もっとましな言い方だってできるはずだ」「こんな発言をする人は厳罰にすべきだ」といった声も見られた。

また、「遺族は本当にわが子のためを思うなら、ほどほどにしたほうがいい」「誰かがわざと殺したわけじゃない。当時の映像はいくつも残っていて、それを見ればなぜ事故が起きたのか分かる。真相究明って一体何を？。（遺族は）胸にしまって、この辺でやめるべきだ」などの声も上がっている。（翻訳・編集/麻江）