<サッカー>これこそが日中の違い! 中国側関係者が日本サッカー協会を訪問した時に…―中国メディア

Record China    2022年12月13日(火) 21時0分

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中国メディアの中国青年報は13日、サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会を受けて日本サッカーについて分析する記事を掲載した。

中国メディアの中国青年報は13日、サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会を受けて日本サッカーについて分析する記事を掲載した。

記事はまず、「W杯はもう終盤に差し掛かっている。アジアのチームはベスト8に進出できなかったが、彼らの今大会でのパフォーマンスは素晴らしかった」と称賛。「中でも特に日本の活躍は中国サッカーに考えさせる点が多くある」とし、今大会の戦いぶりを見て「日本サッカーが掲げているW杯優勝の夢を笑う人はもういないはずだ」とした。

その上で、「日本サッカーが台頭したことは不思議ではなく、プロリーグ、高校サッカー、ユース育成システムなどの整備があったからにほかならない」とする一方、「同じようなことを続けている中国に隣国のような効果が表れないのは一体なぜなのだろうか」と疑問を呈した。

そして、Jリーグで勤務経験を持ち、日中サッカー交流に長年携わってきた朱暁東(ジュー・シャオドン)氏を紹介。同氏は「理念や文化における根本的な違いがいくつか存在する」との見方を示し、「この30年、日本サッカーはまさに愚公移山(根気よく努力を続ければ、最後には成功すること)を掲げて一歩一歩変貌を遂げてきた」と述べたという。

記事は、今大会の開催地となったカタールには日本にとって苦い思い出があるとし、1993年に同国で行われたアジア最終予選でイラクに終了間際に同点に追いつかれてW杯初出場の夢が断たれたいわゆる「ドーハの悲劇」に言及。「このことが日本サッカーの革新への決意を強くし、その後川淵三郎氏の主導で『Jリーグ百年構想』をスタートさせ、W杯で優勝するという壮大な目標が掲げられた」とし、「今大会で驚きの活躍を見せた日本はまさに30年前のドーハから出発したのだ」と論じた。

朱氏は日本サッカー台頭の要因として「問題を発見し、方向性を見定めた上で、愚公のように揺るぎなく山を移すことができることが最も重要だ」と指摘。プロ化はおおむね同時期で、W杯初出場も4年しか違わないが、この30年間に中国が見習いたい改革措置が日本で数多く打ち出されてきたとし、「このような改革を一つの考え方に沿って続けていれば、中国サッカーは間違いなく今のようなものではなかっただろう」と述べた。

朱氏は中国サッカー協会関係者が日本サッカー協会を訪問した際のことを回想した。それによると、日本側のある関係者が当時の日本代表監督は好みではないと話し、「それなのになぜ起用し続けるのか」と尋ねると「監督を残すかどうかの条件は、協会と結んだ契約に記された任務を遂行しているかどうかということだけだからだ」と回答されたという。朱氏は「ここでは管理する側の好みが何も機能しないことが明らかであり、管理者側も多くのことが自分の意思ではなくルールで決まることをよく理解している」と語った。

また、「日本では多くのプロ選手が地域のサッカーチームのコーチなどを務めている。これはボランティアだが、彼らはとても積極的にこうした活動を行っている」とし、「サッカーは彼らにとってお金を稼ぐ手段という意味を超えて、彼らの夢、社会的価値を最も表すものになっているからだ」と説明。中国では「いかにしてサッカーと個人の価値を結び付け、サッカーを尊重が得られる事業にし、お金もうけの手段ではなく自己実現の方法にすることができるか」が課題であり、そのためには「サッカー文化の土壌を深くはぐくむ必要がある」と論じた。

そして、「サッカーの社会的責任は中国ではあまり言及されないが、サッカー文化を向上させるカギだ」とし、「日本ではサッカーを通じて人々の幸福感を高めることがスローガンの一つとして掲げられているが、より普遍的な価値を持つサッカー文化が、サッカーそのものを超えていることは容易に分かる」と指摘。「日本や韓国との差は選手の素質や技術だけでなく、彼らが育ってきたサッカー環境や幼い頃から受けてきたサッカー教育にも関係しているのだ」と述べた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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