NATO「アジア太平洋化」、日韓豪NZは「最も抱き込みたがっている4国」と中国メディア

Record China    2022年12月11日(日) 8時0分

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日韓豪NZについて中国メディアは「NATOが『アジア太平洋化』の中で最も抱き込みたがっている4カ国だ」と言及。「今後の動きを観察する上で重要な意義を持つ」と注目している。

日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国が2日にオンライン形式で行った外務次官級協議を中国メディアが取り上げた。この中では「日韓豪NZはNATO(北大西洋条約機構)が『アジア太平洋化』の中で最も抱き込みたがっている国々だ」と指摘。「今後の動きを観察する上で重要な意義を持つ」と注目している。

NATOなどの動向について、中国網は「米国は近年、中国抑制を狙う『インド太平洋戦略』に力を入れている。これを背景とし、NATOは米国のロードマップに従い戦略の重心を東に延ばし、アジア太平洋に触手を伸ばし始めている」と分析。「NATOのいわゆる『アジア太平洋化』もしくは『インド太平洋化』という目標を達成しようとしている。NATOは『戦略概念2022年版』の中で、中長期目標を直接的もしくは間接的に中国に向けている」と警戒感をあらわにした。

続いて「米国はクアッド(日米豪にインドを加えた4カ国戦略対話)などのメカニズムによるアジア版『小NATO』の形成に満足しておらず、NATOの政治的影響力と軍事的抑止力を中国の周辺諸国と地域に及ぼそうとしている」と説明。「このほど発表された『ブルーパシフィックにおけるパートナー』には米国、豪州、日本、NZ、英国が含まれる。太平洋で縦方向に連動し、矛先を中国に向ける海上小グループを形成しようとしている」と言及した。

韓国に関しては「唯一の北東アジア大陸国であるが、朝鮮半島の特殊な地政学的要因により、安全および戦略的な利益が米国と緊密に結びついており、おのずとNATO東進の戦車にくくり付けられた」と述べた。

中国網は「日韓豪NZの4カ国に与えられた任務は各自の東南アジアよび太平洋諸国における影響力を発揮し、利益によって抱き込む攻勢を展開すると同時に、米国および西側と協力してトラブルを起こし、中国の合理的で合法的な海洋活動を誹謗(ひぼう)中傷することで、米国の覇権を中心とする排他的な地域の新秩序を構築することだ」と批判。「域外軍事勢力をアジア太平洋に引き込めば、自国の危険要素を増やすだけだ」とけん制した。

さらに「ポール・キーティング元豪首相が最近示した観点は、4カ国にとって参考になるかもしれない」と論評。「キーティング氏は10月のスピーチで、米国に操られる豪州は浅はかだとし、『クアッド』は戦略的に『ナンセンス』であり、「オーカス(米英豪の軍事同盟)」の取り組みは豪州にとって『悲劇』になるとの見方を示した」と紹介した。

その上で「同じく米国の戦略的な目的のため火中の栗を拾い、その手先になり悪事を働き、NATOの中国抑制戦略の駒になることは、どの国の長期的利益および国民の福祉にとっても悲劇にしかならない」と主張した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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