米国による半導体輸出規制の打撃重く、中国の電気自動車は険しい道のり―香港メディア

Record China    2022年12月10日(土) 8時0分

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5日、香港01は、米国による対中半導体規制政策で中国の電気自動車(EV)業界が厳しい状況に直面することになるとする記事を掲載した。

2022年12月5日、香港メディアの香港01は、米国による対中半導体規制政策で中国の電気自動車(EV)業界が厳しい状況に直面することになるとする記事を掲載した。

記事は、政府の大々的な支援を受けた中国の新エネルギー社企業がこの10年で急速に発展し、世界の販売量の半分を占めるまでになったとする一方で、米国が中国に対しシリコンウエハー関連の制裁を強化し続ける中で、その影響を免れないと伝えた。

そして、米商務省産業安全保障局(BIS)が10月に発表し即時発効したシリコンウエハー輸出規制では、中国向けの18ナノメートル以下のDRAM、28層以上のNAND、14ナノメートル以下のFinFETプロセス半導体生産設備輸出が禁止され、有識者からは中国のEV企業が米企業から調達しているシリコンウエハー製品が規制対象に入っていないことから影響は限定的との見方が出ているとする一方で、「米国政府は今後規制範囲を拡大したり、米国のシリコンウエハーメーカーに対する審査を強化したりする可能性がある」と指摘している。

また、今後さらに高まる需要と米国による規制に対処すべく、蔚来や小鵬といった中国のEV企業が続々とシリコンウエハーの開発に取り組み始めているとする一方で、海外の専門家からは「中国企業が現在依存しているNVIDIAは業界を10年リードする技術を持っている」といった指摘が出ており、中国企業は当面はNVIDIAなど外国メーカーの製品に大きく依存せざるを得ない状況であることを伝えたほか、半導体設計ソフトウェアやフォトレジストなどの重要製造設備などにおいても中国は技術上で大きな課題を抱えているとした。

さらに、米ブルームバーグの報道として、すでにシリコンウエハーの自社開発に成功したBYDを除く中国の自動車メーカーは、中国政府からの認可を取得していない仲介業者からシリコンウエハーの調達を試みざるを得ない状況であり、仲介業者の不正により不合格品がサプライチェーンに流出するなどして、EVの品質や安全性に懸念が生じていると伝えた。

記事は「このように、米国のシリコンウエハー規制が続く、あるいはさらに厳しくなれば、中国EV産業の未来は険しい道程になることだろう」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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