日中製造ネットワークの地位はなぜ逆転したのか―中国メディア

Record China    2022年12月5日(月) 7時0分

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28日、観察者網は、中国が「一帯一路」により東アジアにおける製造ネットワークで確固たる主導的な地位を確立したとする中国人民大学国際関係学院の翟東昇氏による講演内容を紹介した。

2022年11月28日、中国メディアの観察者網は「日中製造ネットワークの地位はなぜ逆転したのか」と題する文章を掲載。文章は、中国が「一帯一路」により東アジアにおける製造ネットワークで確固たる主導的な地位を確立したとする中国人民大学国際関係学院の翟東昇(ディー・ドンション)氏による講演内容を紹介している。以下はその概要。

中国の工業化の成功には、東アジアの製造ネットワークによるアシストが不可欠だった。2000年当時、東アジアの製造ネットワークは日本が主導し、中国はそのサプライチェーンの一セクションに過ぎなかった。それが09年になると、貿易規模で日本を遠く抜き去り、東アジア地域全体の中心的存在になった。

そして21年、「一帯一路」構想の推進、実施に伴い、中国は世界の製造ネットワークにおける中心的地位を一層突出させている。「一帯一路」が国際貿易市場に深く入り込むことで、米国が中国に仕掛ける産業上の圧力を打破する助けになっている。軍需工業製品を含むハイテク製品が中国から大量に輸出されることで、中国の外交関係にもポジティブな影響を与えている。

中国は他国に比べて今後におけるハイテク発展の見通しが明るいと言える。なぜなら、中国では大学教育を受ける人口が総人口に占める割合が徐々に増加しているからだ。また、中国の学者による学術論文の数もすでに米国を抜いて世界一となっている。日本は発表する論文の数こそ多いものの、その質は相対的に低い。

とはいえ、中国の一般市民がみんな豊かになるには、富士康(フォックスコン)だけでは足りない。引き続き貿易や中国国内消費において自らが持つパワーを発揮していかなければならない。そこで直面している大きな問題が少子高齢化だ。新生児の多寡が今後の中国の消費市場の状況を左右するが、中国の出生数は減り続けており、今年は800万人を切る可能性が高い。

グローバル化指数、貿易やクロスボーダー融資に関する指数がいずれも下落している状況の中で、中国は質の高い発展を堅持しなければならない。そのためには外部市場から新たな「成長点」を見つけることも必要だ。例えば「一帯一路」沿線国の経済成長を促して、中国製の高付加価値な工業製品を彼らに売れば、ハイエンド製造業における米国との競争に勝つための助けとなる。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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