中国のゼロコロナ規制緩和に世界の株式市場が反応するも、現地商業者から悲観的な声―独メディア

Record China    2022年11月24日(木) 8時40分

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22日、ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新型コロナ感染防止に関する規制緩和を模索中の中国で、多くの商業者が「簡単にはコロナ前の状況には戻らない」との悲観的な見方をしていると報じた。写真はリーニン。

2022年11月22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新型コロナ感染防止に関する規制の緩和を模索中の中国で、多くの商業者が「簡単にはコロナ前の状況には戻らない」との悲観的な見方をしていると報じた。

記事は、今や世界で数少ない厳しい対コロナ政策を続ける大国である中国において今月、政策を緩和する20項目の措置が発表され、中国株式市場や人民元レートが値上がりするのみならず、アジア、欧州、ラテンアメリカの株式市場も連動して株価が上昇したと紹介。投資家からは、中国が来年再び世界に向けて門戸を開くことになれば、世界経済が衰退するという来年の見通しが一変することになるという期待の声が聞かれるとした。

一方で、中国で商売を営む人の間では「来年までもつか分からない」という悲観的な声も出ていると指摘。2015年より中国の複数都市でグルメや観光事業を営んでいるBrian Bergey氏は新型コロナ期間もなんとか中国国内での事業を続けてきたものの、「中国の『再開放』に対しては非常に悲観的な見方をしている」と語り、事業のウエイトを東南アジアに移す準備を初めていると伝えた。

また、上海でカフェやバーなどを営んでいる米国の実業家Camden Hauge氏が「大事なのは、来年の2〜3月の状況だ。誰がこの冬を無事越せるのか、分からない」と語り、特に長期間に及ぶロックダウンと生活物資の入手難を経験した上海市民は、仮にコロナ規制が緩和されたとしても引き続き混雑した場所を避け続けると予測し、「ワンクリックで元の生活に戻るようなことはありえない」との見方を示したとしている。

記事は、中国の今年の経済成長率が3%と予測され、目標の5.5%は実現できない見込みであると紹介。輸出は減少し、銀行による新たな融資も大きく減少し、不動産市場は一層低迷していることから、中国経済が短期間のうちに高度成長を実現する可能性は低いとした。また、中国各地では高齢者などハイリスク群を中心にワクチン接種率が低く、一部の当局が規制緩和に慎重な姿勢を見せているために全国の足並みがそろわないと指摘。情報が錯綜する中で、自ら対策を講じる市民も出始めていると伝えた。

その上で「重要な問題は、当局が消費者の利益を優先しておらず、消費者が往々にして中国の投資駆動型経済の犠牲品となっていることだ」とし、市民の生活を置き去りにした中国当局の新型コロナ政策に疑問を呈した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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