宮崎駿監督は「引退詐欺」常習犯―香港メディアがだまされて安堵するファン心理を紹介

Record China    2022年11月20日(日) 12時30分

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香港メディアの香港01は19日付で、アニメ作品の宮崎駿監督の次回作の「君たちはどう生きるか」に絡めて、これまで何度も仕事から退くとの表明をくり返してきた宮崎監督の「引退詐欺史を大整理」と題する記事を発表した。記事は、ファンらはこれまで何度も宮崎監督の引退表明にだまされてきたが、それでもファンは「復帰」のたびに安堵(あんど)のため息をつき、新作が登場することを喜んだと評した。

宮崎監督の「最初の引退表明」は1986年で、「天空の城ラピュタ」の公開後に、人生のピークで引退したいと語った。宮崎監督はそれ以来、計7回にわたって引退を宣言した。1997年に「もののけ姫」が大ヒットした際には「これが本当に最後の引退作だ」と述べたが、その後もアニメ制作を続けている。

2013年の「風立ちぬ」が公開された時にも「今回が本当に引退のチャンス」と述べたが、その後、「君たちはどう生きるか」を制作することが明らかになった。2016年公開の新海誠監督による「君の名は。」が興行収入で宮崎監督による「千と千尋の神隠し」(2001年公開)を上回ったことで刺激を受けて復帰を決意したのではないと憶測する人も多い。

「君たちはどう生きるか」は、児童文学作家や反戦運動家などとして活躍した吉野源三郎が1937年に発表した同名の小説を原作としている。大学を卒業したばかりの叔父の影響を受けた少年が友情、勇気、差別、偏見、いじめ、貧富の差など、さまざまな人生の課題を考え、人間と社会の関係に人間の価値を見いだしていくストーリーで、若者に人生を考えるヒントを与える良書とされてきた。特に高校生に人気があり、「日本の100年の読者が最も好んだ1冊」との企画では第2位に選ばれたこともあるという

香港メディアの香港01は原作について、「昭和時代の作品だが、さまざまな問題で騒然とする現代社会で、読者に深く感じさせる内容」と紹介。宮崎監督も同作品に強い感銘を受けて、アニメ化しようと決意したという。

香港01は、宮崎監督が繰り返してきた「引退詐欺」についてのファンの反応について「(宮崎監督が)復活した時には安堵のため息をつき、常に新たな作品を大切にした」と紹介。ただし、すでに81歳という宮崎監督の年齢を考えれば、「本当にある日、正式に“定年退職”するかもしれない」と指摘。さらに「“詐欺”が本当のことになる日の来ることが遅れることを望む」と論評した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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