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中国で最近、自国の伝統文化を取り入れた「国潮(中華風トレンド)」製品が流行している。アナリストは「消費者は製品の品質、創造性、文化的表現を求めている」とみている。
「日本流」や「韓流」がかつてブームとなった中国で、最近は自国の伝統文化を取り入れた「国潮(中華風トレンド)」製品が流行している、と中国メディアが伝えた。アナリストは「国潮の進化に伴い、中国の消費者は表面的なものでなく製品の品質、創造性、文化的表現を求めている」とみている。
中国通信社(CNS)によると、100年の歴史を持つ漢方薬の同仁堂は「枸杞(クコの実)のラテ」「陳皮(ミカンの皮)のラテ」などの新しい飲料を販売。映画では中国の古典を題材にしたアニメ「哪吒之魔童降世」」「白蛇:縁起」などが大ヒットした。
北京市の故宮博物院では名作「千里江山図」のカップや中国風刺しゅうのマスク、如意錦鯉(ニシキゴイ)のジュエリーの売り上げが好調。伝統文化の要素を備えた製品は、特に若い世代に人気がある。
「国潮元年」となったとされるのは2018年。多くの中国ファッションブランドが米ニューヨークファッションウィークの「チャイナデー」イベントで、中国の伝統と現代ファッションを組み合わせたデザインを展示したことだった。
それまで中国の消費者は欧米や日本、韓国のブランドを求めていたが、中国ブランドが若者に支持されるようになった。eコマース企業「京東」によると、最近の4年間で国潮関連商品を販売する事業者は2.4倍に増加し、関連商品を購入するユーザーは90%増えた。
こうした動向について、厦門大学ジャーナリズム・コミュニケーション学部の黄合水教授は「新世代の消費者は国産品の品質が急速に向上している時代に成長しており、製品への信頼が高い」と分析する。
各ブランドの22年中間報告によると、今年上半期に中国のスポーツブランド「安踏」は米ナイキに代わり、市場シェアでトップとなった。中国のスポーツブランドとして初となる快挙だ。国産ブランドで有名な「李寧」も上半期の売上高が前年同期比で21.7%増加し、市場シェアは8.2%に上昇した。対照的に中国でトップ3の地位を長い間占めてきたドイツのアディダスは中華圏において5四半期連続でマイナス成長が続いている。
中国の検索エンジン大手の「百度」が過去10年間の「国潮」に関する検索データを集計したところ、国潮は「バージョン3.0」に向かっている。当初は伝統的な老舗ブランドのリニューアルから始まり、次いで自動車や携帯電話、化粧品などの国産品が人気を博し、現在は伝統の文化や技術を取り入れた総合的な「国潮」へ発展しているという。(編集/日向)
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