中国不動産市場は冷え込み続く、かつての高レバレッジはもはや期待できず?―独メディア

Record China    2022年11月3日(木) 5時0分

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1日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の不動産市場についてなおも低調な状態が続いていると報じた。

2022年11月1日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の不動産市場についてなおも低調な状態が続いていると報じた。

記事は、不動産が中国の経済成長を支える主な柱の一つとなっており、国内総生産(GDP)の29%を占めているとする一方で、昨年より中国政府がデベロッパーによる過度の借金に対する規制を強化して脱レバレッジ化を図ったこと、そして新型コロナによる景気減速によって中国の不動産市場は急激に冷え込んだと伝えた。

そして、中国指数研究院(CIA)が1日に発表した中国100都市における10月の不動産価格が前月比0.01%のマイナスで4カ月連続の下落となり、住宅延床面積の販売量も前年同期比で約20%減少し、特に上海深センといった一線都市では新築建物価格が前月比で0.05〜0.32%、販売延床面積が26〜35%それぞれ減少し、例年なら不動産市場の書き入れ時である10月1日の国慶節前後の取引量も前年同期比で26%減るなど、需要の疲弊がデータ面でも明らかになっているとした。

その上で、アナリストからは中国の不動産業の景気回復が新型コロナ対策や関連政策次第だとの見方が出る一方で、先日の中国共産党大会終了後も中国国内でゼロコロナ政策が継続していることから、中国の不動産市場が短期間のうちに活気を取り戻すことはないとの認識が広がっていると紹介。今年9〜10月に中国政府や地方政府が不動産購入の制限撤廃やローンのハードル引き下げを含む230件余りの経済刺激措置を講じたものの、不動産市場の減退を食い止めるには至っていないと伝えた。

記事は、米ブルームバーグの報道として、中国の不動産企業が年内に537億米ドル(約7兆9000億円)の債務の返済期限を迎え、来年3月にも723億ドル(約10兆6000億円)が返済期限を迎えるとし、市場の低迷、キャッシュフローの悪化を背景に、負債が積み重なっていく不動産企業はますます厳しい状況に追い込まれることになるとした。

さらに、不動産市場の不景気が金融危機を引き起こす可能性については、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが中国の住宅ローン審査基準が非常に慎重であること、中国の貯蓄率がGDPの46%を占めていることから低いとの認識を示したものの、「過去数十年におよぶ『高レバレッジ、高成長』のモデルが復活することを期待すべきではない」と評したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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