日本経済は「アベノミクス疲れ」、市場は疑いのまなざし―中国メディア

配信日時:2014年6月28日(土) 8時15分
日本経済は「アベノミクス疲れ」、市場は疑いのまなざし―中国メディア
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27日、日本の内閣府はこのほど、新たな経済改革プランを打ち出した。狙いは経済の潜在力発揮、日本企業の振興、株式市場の活性化、そして経済成長率を一層高めることにある。写真は東京駅。
2014年6月27日、人民日報によると、日本の内閣府は24日、新たな経済改革プランを打ち出した。狙いは経済の潜在力発揮、日本企業の振興、株式市場の活性化、そして経済成長率を一層高めることにある。このほど発表されたデータによると、日本経済の第1四半期(1−3月)の実質経済成長率は6.7%、2013財政年度(13年4月−14年3月)は2.3%に達し、20年ぶりの水準となった。日本の政界もメディアも、安倍首相が打ち出す経済活性化策「アベノミクス」の大きな成果だとするが、子細に観察すると、事実はそうではないことがわかる。

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経済学の理論が教えてくれることは、経済に好景気や低迷が出現するのは、さまざまな要因が作用しあった結果であり、日本経済の回復傾向も例外ではない。アベノミクスの活性化作用以外の2つの要因を重視しなければならない。

1つ目は経済の周期という要因だ。日本経済はこれまで7カ月間にわたる低迷期を経験した。2012年11月に底を打ち、13年になって第二次世界大戦後の経済の循環における16回目の上昇期に入ったばかりだ。

2つ目は消費税率の引き上げ前の駆け込み需要による影響だ。昨年第3四半期(7−9月)以降、日本では住宅、自動車、大型家電といった耐久消費財の売れ行きが急増し、消費が積み上がって経済成長率を押し上げた。そこで短期的な好況が出現しても、日本経済がデフレを脱して自律的な復興の軌道に乗ったことを意味するとはいえず、今後も力強い伸びを継続できるかどうか、結論を出すのは難しい。その原因は主に次のようなものだ。

第1に、安倍首相が実施した金融緩和政策と機動的な財政政策は株式市場を牽引し、為替レートを引き下げ、物価上昇を促したが、その効果は目立って弱まるか、消滅しかけており、「アベノミクス疲れ」が顕在化しつつある。たとえば日経平均株価は14年1月に1万6000円の大台を突破した後、下落や動揺の傾向がみえ始め、現在は1万5000円前後をうろうろしている。日本円の対米ドルレートは1ドル=105円を割り込んだ後、102円前後をおおよそ維持している。ここからわかることは、安倍首相が今後、金融緩和政策によって株式市場の再上昇や円安を促そうとしても、限界があるということだ。日本の財政は現在、使える資金がないという状況で、新たな経済活性化政策を期待することは難しい。

第2に、物価が上昇したが賃金は上昇していない。量的緩和政策に後押しされて、日本はインフレ目標2%の達成で一定の成果を上げた。だが厄介な問題は、日本国民は一方では3.2%のインフレ率を受け入れながら、もう一方で賃金はほとんど上昇していないということだ。物価上昇要因を考慮すると、実質賃金は3.1%の減少になる上、今後の賃金の大幅上昇は見込めない。これでは日本の世帯の実質的な購買力が低下し、個人消費が長期にわたって冷え込むことは確実だ。

第3に、消費税率引き上げがマイナスの影響をもたらした。税率は今年4月に5%から8%に引き上げられたが、日本の企業や国民生活にそれほど大きな影響は出なかった。とはいえデータをみると、4月には個人消費支出が明らかに低下し、社会消費財小売総額が前年同月比4.4%減少し、自動車販売台数も5月は同6.9%減少した。消費は冷え込んだまま、今なお回復していない。実際、国民がより心配しているのは、来年10月の消費税率再引き上げで、税率が10%になることだ。長期的な増税の見通しが、内需にマイナス影響を与えることは誰にでもわかることだ。

現在、世界経済は復興傾向にあるが、その勢いは強くない上、安倍首相の右寄りの政策が重要な貿易相手国である中国や韓国との関係をますますこじれさせている。ここから予想されるのは、日本の対中韓輸出の拡大は難しいということだ。これに原子力発電所の再稼働が難しいこと、イラク情勢の悪化で原油価格が上昇していることも加わって、日本の輸入の負担がますます増大しており、貿易赤字の転換は困難だといえる。

安倍首相が打ち出した新しい経済成長戦略では、企業法人税の引き下げといった多くの人の目をくらませる「新しい目標」が提示されるが、基本的には「日本再興戦略」の繰り返しや強調に過ぎず、取り立てて新味はない。米国の元官僚が述べたところによると、アベノミクスの3本の矢が人々に与えた印象は、言うは易し、行うは難し、ということだ。具体的な措置が設定されていないため、上記のような新たな目標がどれくらい達成できるかどうか、市場は疑いのまなざしで見守っている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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