中国はなぜ戦略的金属の独占に早々に乗り出したのか―仏メディア

Record China    2022年10月30日(日) 8時0分

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28日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、中国が戦略的金属材料の独占に早々に乗り出した理由について紹介する文章を掲載した。

2022年10月28日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、中国が戦略的金属材料の独占に早々に乗り出した理由について紹介する文章を掲載した。

記事は、コバルト、リチウム、黒鉛、ニッケル、プラチナ、レアアースなどの物質が、脱炭素を柱とするエネルギー転換やハイテク製品製造で不可欠な戦略的原材料と認識されており、例えばリチウムが「白い黄金」と呼ばれるように、これらの戦略的原材料の世界需要は今後さらに急増する見込みだと紹介。電気自動車(EV)のバッテリー製造だけで、2030年にはEU域内の需要が現在の18倍にまで膨らむとの予測もあるとした。

そして、豊富な地下埋蔵資源や精錬工業を持つ中国は戦略的材料の主要生産者であり、世界の原材料市場で重要な役割を果たしているとしたほか、中国で産出される鉱物だけでなく、サプライチェーン確保のために他国で産出される鉱石の精錬にも乗り出しておおり、現在EVに用いられる材料の70%以上は中国国内で精錬されていると伝えた。

また、これらの戦略的材料を独占すべく、中国政府は20年以上前から大きな野心を持ち、世界の各大陸に直接投資を仕掛けて鉱山開発を行っており、インフラ建設と引き換えに原材料の開発権を手に入れさえしていると指摘。米総合シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所によれば、05〜21年の間に中国は非鉄金属分野で1250億米ドル(約18兆円)近い投資を行ってきたとしている。

記事はその上で、中国が早い時期から戦略的材料の確保に動き、市場で主導的地位を築いてきた大きな理由の一つとして「建国100周年にあたる2049年に、全ての未来技術分野において世界一の強国になるという野心を持っている」ことを挙げた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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