人民網日本語版 2022年10月27日(木) 5時30分
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中国科学院大気物理研究所によると、科学者は中国の炭素衛星を利用し、都市の二酸化炭素排出の定量的識別と計算に成功した。
中国科学院大気物理研究所によると、科学者は中国の炭素衛星(グローバル二酸化炭素モニタリング科学実験衛星)を利用し、都市の二酸化炭素(CO2)排出の定量的識別と計算に成功した。これは人為的な炭素排出のより正確なモニタリングに対して重要な意義を持つ。新華社が伝えた。
この研究は同研究所の研究チームと海外の協力者によって共同で行われた。これに関連する成果は25日、学術誌「大気科学進展」(AAS)に掲載された。
地球温暖化への対応は、人類が共に直面している課題だ。現在の温室効果ガス排出削減の成果の評価は排出リストに基づくものが大半だが、国別リストを完全に統一させることはできず、地域によるバラツキがある。衛星を使い世界の人為的な炭素排出をモニタリングすることで同問題を効果的に解決できる。
論文の筆頭著者で、同研究所副研究員の楊東旭(ヤン・ドンシュー)氏は、「CO2要素のモニタリングだけでは、CO2の濃度の変化が人為的な排出によるものか、自然なプロセスであるかを区別し難い。人為的に排出されるCO2は主に化石燃料の燃焼によるものだが、この過程では二酸化窒素も同時に排出される。そのため両者を同時にモニタリングすることで、人為的なCO2排出量を効果的に計算できる」と述べた。
研究チームは今回の研究において、中国の炭素衛星のCO2モニタリングデータと欧州の「センチネル」衛星の二酸化窒素モニタリングデータを応用し、2都市のモニタリングデータをサンプルに、人為的なCO2と二酸化窒素排出の関連性を確定した上、2都市のCO2排出量を計算した結果は排出リストの結果と一致した。
楊氏は、「この成果は、中国の炭素衛星が都市レベルの炭素排出をモニタリングする能力を持っていることを物語っている。これは人為的な炭素排出のより正確なモニタリングに役立ち、地球温暖化により良く対応するための科学技術のサポートを提供する」と述べた。
グローバル二酸化炭素モニタリング科学実験衛星は2016年12月に打ち上げられた中国初で世界3基目の、世界の大気中のCO2含有量のモニタリングに特化した衛星だ。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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