ドイツ経済界は中国市場に未練も、副首相「ゆすられること許してはならない」―独メディア

Record China    2022年10月17日(月) 11時30分

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独メディアのドイチェ・ヴェレ中国語版は16日、ドイツ経済界から「中国市場を捨てたくない」との声が上がる一方、政府は対中強硬姿勢を強めていると伝えた。

独メディアのドイチェ・ヴェレ中国語版は16日、ドイツ経済界から「中国市場を捨てたくない」との声が上がる一方、政府は対中強硬姿勢を強めていると伝えた。

記事によると、ドイツ商工会議所連合会(DIHK)の対外貿易部門責任者のVolker Treier氏は、このほどロイターの取材に「経済関係において多くの困難があるものの、大多数の(ドイツ)企業にとってはこの(中国)市場を放棄する意味がない」と述べた上で、「重要なのはわれわれが中国と明確な貿易・投資ルールを制定しようとしていること。できれば世界貿易機関(WTO)を通してだ」とした。

同氏はまた、「(中国の)指導部の最終的な構成は、中国の今後数年間の経済政策の優先事項についての情報を提供してくれるだろう」とした。中国では現在、第20回の共産党大会が行われており、習近平(シー・ジンピン)総書記が3期目に突入することが確実視されていると同時に、経済政策を主導してきた李克強(リー・カーチアン)首相の去就にも注目される。

キール世界経済研究所(IfW)のRolf Langhammer氏は「中国は台湾問題で『内政干渉』をしないよう欧州連合(EU)に求めるだろう」としたほか、「中国は外国企業が単に中国に物を輸出するだけでなく、生産チェーンを中国に移転するよう奨励するだろう」との見方を示した。

記事によると、ドイツにとって中国は「最も重要な貿易相手国」であり、2021年の貿易総額は2450億ユーロ(約35兆円)とドイツの対外貿易総額の10%近くにもなる。また、中国で事業を展開するドイツ企業はおよそ5000社に上る。

ただ、Treier氏は「中国経済はすでに停滞に陥り始めている」と指摘。特に機械、自動車などの分野での減速が目立ち、輸出に依存するドイツ産業界では懸念が広がっているという。ドイツでは近年、中国への過度な依存によるリスクを警告する声が増え始め、今年は特に顕著に。ドイツはロシアからのエネルギー供給に大きく依存してきたが、ロシアによるウクライナ侵攻後にそれが弱点となった。

ドイツのハーベック副首相兼経済・気候保護相は「通商政策で中国に対しより強硬な姿勢を取るだろう」とし、「中国は確かに歓迎される貿易パートナーだが、保護主義が存在するならそれに対応しなければならない。われわれはゆすられることを許してはならない」と述べたという。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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