レアアースで「脱中国」鮮明なEU、中国専門家「供給の多元化を進めるのは良いが…」

Record China    2022年10月14日(金) 9時0分

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12日、環球時報は、レアアースの対中国依存脱却を目指すEUの動きについて、中国の専門家の見解を紹介する記事を掲載した。

2022年10月12日、中国メディアの環球時報は、レアアースの対中国依存脱却を目指すEUの動きについて、中国の専門家の見解を紹介する記事を掲載した。

記事は、欧州委員会のフォンデアライエン委員長が10日、エストニアで開かれたタリン・デジタルサミットの席で「欧州はロシアへの化石エネルギー依存のように、中国のレアアースに依存してはならない。これが、『欧州重要原材料法』を推進する理由だ」と発言したことを伝えた。

その上で、中国はEUにとって最大のレアアース供給国であり、EUが輸入するレアアースの98%は中国からであると紹介。中国への依存状態から脱却すべくEU(欧州連合)はすでに一連の措置を取っており、20年末にはEUの輸入依存を軽減し、加盟国間で重要材料を流通させることを目的とした欧州原材料同盟を立ち上げ、今年9月14日にはフォンデアライエン委員長が「欧州重要原材料法案」を発表し、「供給がリスクに直面」している業界の戦略的備蓄を進める姿勢を示したとしている。

記事によると、北京外国語大学国際関係学院の国際問題専門家である卓華対(ジュオ・ホアドゥイ)氏はフォンデアライエン委員長の発言について、「EUが科学技術、経済、貿易分野の戦略的自主性をここ数年求めていることの表れであるとともに、EUが中国との関係をますます対立軸で見るようになり、なおかつ米国と協調しての対中経済、技術競争を一層意識するようになったことの表れだ」との見解を示した。

また、「中国はレアアース資源の完全な産業チェーンをつくり、世界各国のレアアース製品需要を満たしてきた。EUによるいわゆる『対中依存』は欧州市場の自然な選択の結果だ」とした上で、「中国のレアアース輸出規制がますます合理的になり、規範化される中で、欧州が市場の需給変化からレアアース供給の多元化を進めるのは道理に沿ったものだ。しかしその際に、イデオロギーの色眼鏡をかけて中国を名指しする必要は全くない」とも述べている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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