米半導体製造装置メーカーのKLAが中国への供給を一部停止した。独メディアのドイチェ・ヴェレ（中国語版）が11日付で伝えた。

記事によると、KLAは米政府の輸出管理措置に適合するため、韓国SKハイニックスの中国工場を含む中国の顧客への製品・サービス提供を12日から一部停止する。米政府は7日、中国を念頭に半導体関連製品の輸出管理規則を強化した。記事は「世界の半導体関連企業はビジネス上の大きなジレンマに直面している」と伝えている。

KLAの財務諸表によると、中国は同社にとって最大の市場であり、6月までの前会計年度の売上高は26．6億ドルで全体の30％近くを占めている。米政府の新たな規制では、中国企業に先進的な装置を提供する企業は米商務省の許可を得ることが必要になった。

ある関係者によると、KLAと取引のある中国側のスタッフは同社法務部から「北京時間11日午後11時59分をもって128層以上のNANDフラッシュ、18ナノメートル以下のDRAM、14ナノメートル以下のロジックチップの中国“先進工場”への販売・サービスを停止する」とのメールが送られたという。

対象となったSKハイニックスは中国工場の操業を維持するため、米国の最新の輸出管理規則に基づいて設備免許を申請すると表明した。

記事はこのほか、「長江存儲科技（YMTC）と長鑫存儲技術（CXMT）、中芯国際集成電路製造有限公司（SMIC）などは米国の新規制の影響を大きく受ける主要顧客だが、ロイターの取材に対してコメントは発していない」と伝えている。（翻訳・編集/北田）