香港メディアの香港01は4日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道を引用して、「中国が輸入した液化天然ガス（LNG）を日韓や欧州に転売している」と報じた。

記事によると、経済の減速や新型コロナによるロックダウンなどの影響で、中国内で天然ガスの需要が低下している。一方、今年に入り中国がロシアから輸入した天然ガスは前年比で3割増加しているほか、米国と長期的な供給契約を結んでいることから、中国で天然ガスの備蓄量が増加しているという。

業界関係者によると、中国のタンカーが米国でLNGを受け取り、そのまま欧州に輸送するケースも増えている。昨年1～8月に中国に寄港した米国のLNG運搬船は133隻だったが、今年はわずか19隻だという。

今年の中国のLNG備蓄量は7200万トンに達しているが、実際の使用量は6600万トン程度と予想されている。税関のデータによると、中国が今年1～8月に欧州とアジアに輸出したLNGは総額4億4900万ドル（約25万トン）で、昨年通年の730万ドルを大きく上回っているという。（翻訳・編集/北田）