最新デジタル技術で敦煌壁画を保護へ、「手で触れたような感覚」を体験―中国

Record China    2014年6月26日(木) 14時16分

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24日、優美な敦煌壁画と彩塑(着色した泥塑)が映像スクリーンを通じて観客の顔の真正面に浮かび上がり、まるで「手で触れたような感覚」を体験できる。写真は敦煌・莫高窟。

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2014年6月24日、弥勒仏は静かな眼光を放ち蓮台に着座して仏法を唱え、雲にも届く経幢が並び、梵天宮殿前宮殿の前に天人は遥かな空中を飛び、菩薩は何かを考えている様子。沙弥は集中して仏法を聞き、そして仏国の極楽世界の情景が並ぶ。巨大なドームスクリーンに映しだされた「洞窟」には、これらの優美な敦煌壁画と彩塑(着色した泥塑)が映像スクリーンを通じて観客の顔の真正面に浮かび上がり、まるで「手で触れたような感覚」を体験できる。

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これは時空を越えたのではなく、敦煌莫高窟の観光客センターで体験した3Dデジタルドームスクリーンのビデオ「夢幻仏宮」である。このスクリーンは敦煌研究院が数年をかけてデジタル技術研究開発を行った成果で、撮影及び放映システムは国内外の一流技術を結集させた。20分間のビデオは莫高窟で最も芸術的価値を備えた7つの代表的な洞窟を紹介している。どの壁面や彫刻もその全貌が映し出され、臨場感溢れる映像は見る者をまるでその場にいるかのように感じさせる。

敦煌研究院の樊錦詩(ファン・ジンシー)院長によると、科学技術館のアイデアを参考にしたこの体験型参観形式は、莫高窟の参観方式に、重大な変革が訪れたことを象徴している。現在は単純な洞窟見学と説明を聞く参観方式から、まず観光客センターを訪れて歴史的背景を把握し、ハイビジョンビデオを鑑賞した後、実物の洞窟に入って見学するやり方に変わっている。

シルクロード文化の貴重な宝として、輝やかしく絢爛たる敦煌芸術が世界各地の観光客を惹き寄せるとともに、前代未聞の文化財保護の重圧も受けている。観光客センターの建設と莫高窟見学方式の変化は、日増しに成長する観光客と文化財保護との間の矛盾を解決するためだ。

また、専門家によると、この参観モデルは一方で参観の効果を高め、観光客がデジタル技術を通じて、より多くの敦煌の歴史文化と仏教芸術情報を把握できる。観光客は実物の洞窟に入った後、案内係がより的確な説明を行い、観光客が洞窟内で立ち止まる時間を減少させることによって、文化財に与える損害を軽減できる。(提供/新華網日本語版・翻訳/王珊寧・編集/武藤)

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