中韓またもや「歴史問題」で衝突、中国が抗議受け入れ最悪の事態を回避

Record Korea    2022年9月18日(日) 8時30分

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中国国家博物館は、開催中の「東方吉金—中韓日古代青銅器展」(写真)に展示されていた韓国古代史年表を撤去した。「高句麗」と「渤海国」に関連する記述が削除されていたことに対する韓国側の抗議を受け入れた。

中国国家博物館は15日、開催中の特別展「東方吉金—中韓日古代青銅器展」に展示されていた韓国古代史年表を撤去した。年表に「高句麗」と「渤海国」に関連する記述が削除されていたことに対する韓国側の抗議を受け入れた。

同特別展は中韓国交正常化30周年と日中国交正常化50周年を記念して中国国家博物館で7月26日に始まった。韓国国立中央博物館や日本の東京国立博物館から運ばれた青銅器も展示されている。

韓国が資料として提供した歴史年表には、高句麗と渤海国に関連する記述があったが、会場の展示された年表には、高句麗と渤海国に関連する部分が削除されていたとして、韓国国内で反発が発生していた。韓国国立中央博物館は、歴史年表における高句麗と渤海国の削除の問題が是正されなければ、韓国からの出展品を引き揚げると発表した。

高句麗は紀元前に成立したとされる国で、西暦668年に滅亡した。渤海国の建国は698年で滅亡は928年だった。いずれの国の版図も、現在の中国東北地方、ロシアの一部、北朝鮮にまたがっていた。中国の学術界で1990年代後半から、高句麗や渤海国について「古代中国にいた少数民族であるツングース系の夫余人の一部が興した政権」、「高句麗は中国の一部であり中国の地方政権である」などの見解が次々に発表されたことで、韓国側は強く反発した。

両国の感情的対立が高まったことを受け、中国は2002年に武大偉外交部副部長(副大臣、当時)を韓国に派遣して崔英鎮(チェ・ヨンジン)外交次官との会談を行った。武副部長が「中国は中央及び地方政府次元の高句麗史関連記述に対する韓国側の関心に理解を表明し、必要な措置を取っていく」などと説明したことで、対立は一応、下火になった。

韓国外交部(外務省)は中国国家博物館の特別展の年表問題について、中国側からは「なんらかの意図があって、意図的に行ったわけではない」と説明があったと発表した。さらに、中国側と「中韓両国が2004までに達成した歴史問題の共通認識についての合意」を確認したと表明した。

中国外交部(外務省)の毛寧報道官は13日の定例記者会見で同件に関連して、「高句麗問題は学術問題だ」と主張して、「学術問題は学術分野で専門的に議論し、意思疎通することができ、政治的に騒ぎ立てる必要はない」と述べた。

韓国外交部は「今回の事件の動向と歴史論争の問題については、今後も注視していく」考えを明らかにした。(翻訳・編集/如月隼人








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