中国の俳優リー・イーフォン（李易峰）が10日、国営テレビ・中央電視台（CCTV）の特別番組から放送当日に出演場面を削除されたことが明らかに。政府機関のホームページからも、名前や写真や次々と削除されている。

中秋節（旧暦8月15日）を迎えた10日、CCTVの毎年恒例の特別番組「中秋晩会」ではもともと、リー・イーフォンが番組第二部のオープニングを飾るスターとして出演を発表されていた。しかし10日午後、CCTVが公開した最新の番組表ではリー・イーフォンの名前が削除されていたため、一躍注目の話題となった。

同日、中国最高検察院のホームページから、同院の重点活動のイメージキャラクターに起用されていたリー・イーフォンの写真が削除されているのが明らかになった。このほか、中央宣伝部による学習アプリ「学習強国」からもリー・イーフォンの姿が消え、さらに中国のエンタメ賞・金鷹奨や華鼎奨のホームページからも、リー・イーフォンに関する情報が全て削除されている。

ネット上ではこのほど、リー・イーフォンが先月中旬、買春容疑により公安局に拘束され、今月初めに釈放されたとのうわさが持ち上がっていた。なお今月2日、浙江省杭州市でイベントに出演予定だったが急きょ中止となり、その後5日にはリー・イーフォン自身がライブ配信で、新型コロナの影響で現地に行けなかったことを語っていた。

突然の封殺騒ぎが持ち上がったことで、リー・イーフォンのファンからは、「怖くて手が震える」「何かの誤解であってほしい」などと不安を訴える声が上がっているが、11日未明の時点でリー・イーフォン側から、事情説明を含む公式発表はされていない。中国版ツイッター・微博（ウェイボー）では6100万人のフォロワーを抱えるが、同じく11日未明の時点でウェイボーのページは閉鎖されず、閲覧できる状態となっている。(Mathilda)