米国の半導体輸出規制、中国の大学や国家機関に影響も―仏メディア

Record China    2022年9月8日(木) 11時0分

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仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナルは6日、米国の新たな半導体輸出規制が中国の大学や国家機関に影響を与える可能性があるとの記事を掲載した。写真は中国科学学院大学。

仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は6日、米国の新たな半導体輸出規制が中国の大学や国家機関に影響を与える可能性があるとの記事を掲載した。

記事は、米半導体メーカーのNVIDIAが先日、同社のGPU「A100」と「H100」について、米政府当局者から中国への輸出を停止するよう要求されたことを明かしたと言及。同じく米半導体メーカーのAMDも新たな要求によって中国への半導体輸出が制限されたとした。

そして、今回の措置について「台湾情勢が緊迫すると同時に、中国の科学技術力をけん制する米国の行動がアップグレードしたことを物語っている」と指摘。NVIDIAを含め、主要な半導体メーカーの製品は台湾のファウンドリで生産されているとした。

その上で、ロイター通信の報道として、「中国の一部の戦略的な研究機関がNVIDIAの看板製品である『A100』を強く求めていることが分かった」と報道。例として、中国名門の精華大学が昨年10月に40万ドル(約5700万円)余りを投じて4つの「A100」で駆動するAIスパコン2台を購入したことを挙げた。

また、同月には中国科学院計算技術研究所が約25万ドル(約3600万円)で「A100」を購入したこと、今年7月には中国科学院大学のAI学院も「A100」で駆動するハイテク機器を約20万ドル(約2850万円)で購入したことなどを紹介。さらに注目すべき点として、中国人民解放軍の高級教育機関である中国人民解放軍国防科技大学も買い手の一人だったことを挙げた。

ほかにも、山東省や河南省、重慶市などの省や市の政府が支援する機関や大学も「A100」を購入していることが明らかになったとした。

記事は、「A100」の輸出が制限されたことについて、同社は中国向けの売り上げ4億ドル(約570億円)を失う可能性があり、政府に例外を求める方針を示したと説明。一方で、NVIDIAやAMDの半導体不足が中国企業の技術発展を妨げる可能性があるとも指摘した。

また、これら半導体には軍事的な用途もあるとした上で、専門家の話として「中国の半導体メーカーにはNVIDIAやAMDにとって代わる先進的な製品を作ることは難しく、代替として下位の半導体を使うことになる」と伝えた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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