上場中止の楽華娯楽、「ワン・イーボーへの依存」より致命的な問題多数か

anomado    2022年9月7日(水) 8時30分

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ワン・イーボーが所属する芸能事務所、YHエンターテインメント・グループが5日、香港でのIPO計画を中止し、話題になっている。

中国の人気俳優ワン・イーボー(王一博)が所属する芸能事務所、楽華娯楽集団(YHエンターテインメント・グループ)が5日、香港での新規株式公開(IPO)計画を中止し、話題になっている。これで楽華娯楽は過去8年の間に4度目の上場失敗を経験したことになる。

IPO中止の原因については、消息筋の話として、「投資家の関心が評価額の期待に応えられなかったため、上場を中止して市況の回復を待つことに決定した」と報じられているが、ある芸能ウオッチャーは「ワン・イーボーへの過度な依存」「所属タレントの相次ぐスキャンダル」「新業務の不振」などの経営リスクが上場の妨げになっていると指摘している。

まず挙げられるのは「ワン・イーボーへの過度な依存」だ。楽華娯楽の売り上げの9割を占めるのは芸能マネジメント業務だが、ワン・イーボーの貢献度が群を抜いている。ワン・イーボーが過去3年間で創出した売り上げは10億8300万元(約216億6000万円)に上り、会社を支える大黒柱と言っても過言ではない。

楽華娯楽はこのような一極集中型の事業経営になっているため、たとえ上場できたとしても、ポストワン・イーボーの人材が現れないと、経営はたちまち危機に陥ってしまうとみられている。

次に、所属タレントの相次ぐスキャンダルだ。ホァン・チーボー(黄智博)は2020年にマスク転売で拘束され、リー・ウェンハン(李汶翰)は交際告白でファンの離脱が続出している。モン・メイチー(ミギ/孟美岐)は恋愛問題で芸能活動を自粛しており、ディン・ゾーレン(丁澤仁)はファンとのトラブルでイメージダウンした。芸能マネジメント業務に依存している楽華娯楽にとって、所属タレントのスキャンダルや炎上は会社の顔に泥を塗るようなものだ。

さらに、「新事業の不振」もある。楽華娯楽は「アイドル練習生」「創造101」などのオーディション番組で知名度を上げてきたが、21年にファンが「推し活」目的で投票券となるQRコード付きの乳製品を大量購入して中身を廃棄したことで世間の非難を浴び、アイドルオーディションの黄金期は終わってしまう。

現在、楽華娯楽にはアイドル58人と練習生80人が所属し、ガールズグループのNAMEやボーイズグループのBOYHOODを育てているが、まだ人気は出ていない。このほか、バーチャルアイドルのA-SOULや量子少年の育成にも力を入れているが、こちらも新事業として成り立ってない状況だ。

楽華娯楽は経営課題を解決し、上場は承認されるのか。動向に注目が集まっている。(編集/RR)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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