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中国でマーケットに車で乗り付け、トランクを開いて飲み物や軽食、衣料品、アクセサリーなどを販売する若者の「起業」が増えている。
マーケットに車で乗り付け、トランクを開いて飲み物や軽食、衣料品、アクセサリーなどを販売する。中国でこんな形の「起業」が増えている、と地元紙が伝えた。駐車料金も安価。低いハードルで「自分の店」を出せるため、多くの若者がトライして実益と夢を追っている。
AFP通信が紹介した中国青年報などの記事によると、中国南部の広西チワン族自治区南寧市青秀区にある緑地中央広場には毎日午後5時ごろ、25歳の阿文さんが赤と白の改造バンを運転して広場の「トランクマーケット」を訪れる。
車のトランクを開いて「店舗」にして飲み物を売り、いすに座って客を待つ。顔見知りとなった人たちとのおしゃべりも楽しい。夏の夜のそよ風と気の利いた音楽が流れる中、トランクマーケットは夜遅くまでにぎわいを見せている。
中国で浸透する「夜間経済」とキャンピングブームに乗って、徐々に広まっているのが「トランク起業」だ。中国西部の西安市、東部の南京市、中部の武漢市、西南部の成都市など各地でトランクマーケットがにぎわい、トランク店舗用の看板やライトもECサイトでよく売れている
トランク店舗を構える覃瑩瑩さんは「仕事がコロナ禍の影響を受けているので、彼氏と一緒に副業で始めました。ケーキや飲み物を売っていて、売り切れたら午後9時に閉店、人が少ないと午前1時すぎまで営業しています」と話す。覃さんにとってトランク起業は生活の糧であり、夢でもある。「生活のためお金が必要ですが、将来はミルクティーやコーヒーの店を出したいんです」とも語った。
トランク起業は決して高収入とはいえないし、雨が降れば閉店するしかない。阿文さんは「客が多い日で1日の売上高は100元(約1994円)ちょっと。人が少ないと数十元にすぎない。材料の準備に1日5時間を費やすので、売り上げは満足のいくものではないですね」と説明した。さらに飲料が完売しなければ材料を捨てるしかなく、コストもかかる。
こうした形の起業は中国で若者の失業率が高止まりしていることと無関係ではなさそう。阿文さんは「今は仕事を探しているので、趣味のつもりでトランク起業をしています。もう少し経済環境が良くなったら、フルタイムの仕事を探します」と打ち明けた。(編集/日向)
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