羽生結弦さん、「序奏とロンド・カプリチオーソ」に見る勇気の選択―中国メディア

Record China    2022年8月24日(水) 22時0分

拡大

中国のポータルサイト・百度に21日、フィギュアスケーターの羽生結弦さん(27)のファンであるコラムニストが、「羽生にはいつもストーリーがある」とする文章を掲載した。

中国のポータルサイト・百度(バイドゥ)に21日、フィギュアスケーターの羽生結弦さん(27)のファンであるコラムニストが、「羽生にはいつもストーリーがある」とする文章を掲載した。

文章は、羽生さんが今月27、28日に日本テレビ系で放送される24時間テレビで、北京冬季五輪のショートプログラム(SP)で演じた「序奏とロンド・カプリチオーソ」を披露することに言及。「『序奏とロンド・カプリチオーソ』は『バラ1(バラード第1番)』と同様、羽生結弦の最も美しいSPと言えるほど美しい。彼が北京に持ってきて、美しさと悔しさを残したプログラムだ」と紹介。「フィギュア人生の第2幕となる『プロデビュー』に、彼はまたしてもこのプログラムを選んだ。かつての悔しさが、新たな出発点になろうとしている」とした。

その上で、「羽生結弦のストーリーには、いつも始まりと終わりがある。実は、このプログラムが披露されるのは今回でまだ3回目だ」とし、「羽生結弦のこのプログラムにはフィギュアスケートの美しさが端的に表れていると言える。彼の足元から自然に音符が流れるように、氷上できらびやかな舞曲を紡いでいく」「才能に恵まれるも孤独を感じていたサン=サーンスが、新進のバイオリニスト、サラサーテのために書いたこの曲は、清塚信也さんのアレンジと演奏によって、熱烈さと力強さのほかに、静かさと憂いが増した」とした。

そして、「羽生は2021年の全日本選手権まで負傷やコロナにより8カ月間も試合から遠ざかった。しかし、ぶっつけ本番で挑んだ全日本で完璧な『序奏とロンド・カプリチオーソ』を披露した」「このプログラムが再登場したのは、それから2カ月後の北京冬季五輪。あの氷上の穴(羽生さんがはまりジャンプを失敗した)のために、今でも映像を見返すことができない人も多いのではないか」と続けた。

文章は一方で、「不運にも失敗したあの4回転サルコウはさておき、このプログラムは2度目でありながらも進歩を見せた」とし、「たとえば4回転トゥループ、3回転トゥループの連続ジャンプは全日本の通常盤から(さらに難度が高いとされる)『挙手版』(手を挙げて跳ぶ)に変更した。また、トリプルアクセル(3A)の着氷時の姿勢も音楽に合わせて(両腕ではなく)片腕を開く形に変更した。他の選手は3A着氷時にバランスを保つことに苦労する中、彼はプログラムの見栄えのために自然にこんなことができるのである」とたたえた。

そして、「これは2分半のSPであはあるが、羽生はそれを極限まで高めようとしていることが分かる。一音一音に対応する一つ一つの動作がこれほどまでに精密に磨き上げられているのだ」とした上で、当時の解説者が「このプログラムはつなぎや方向転換が本当に多く、たくさんのステップの中で3Aに入っていく。信じられないようなステップとコントロール、スピン、目を引く振り付け。彼の音楽性、プログラムの構成と感性が、このスポーツの最も素晴らしい部分になっている」と評したことを伝えた。

文章は改めて北京五輪で「穴」にはまったことに言及し、「世の中に『もし』はないとはいえ、懸命に努力する人が報われることを望まない人は誰もいないだろう。あの穴は大勢の人の心の魔物になり、あれからずっと人々を苦しめている。それは彼が7月にプロ転向を表明してからもそうだ。しかし、最終的に心を解き放ったのは、やはり羽生自身だった。穴から離れていくようにみんなを引っ張ってくれたのも、やはり羽生だった」とした。その上で、「人生における残念な点をそのまま永遠のものにするか。それとも、勇敢に向き合い、残念さを別の方法で成功へと結びつけるか。羽生結弦は後者を選択したのだと思う」と結んだ。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携