台湾、中国の軍事圧力高まる中でミサイル生産能力を2倍以上に、無人機開発にも注力

Record China    2022年8月22日(月) 7時0分

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中国の軍事圧力が高まる中、台湾は各種ミサイルの生産能力を2倍以上に増強する。同時に無人機の研究・開発にも注力する方針だ。写真は台湾国防部サイトより。

中国の軍事圧力が高まる中、台湾は国産ミサイル生産能力の増強を目指している、と地元メディアが報じた。軍の消息筋によれば、すでに新しい生産工場の建設を終えており、各種ミサイルの年間生産能力は2倍以上の500発近くに上る見通し。同時に無人機の研究・開発にも注力する方針だ。

ペロシ米下院議長の台湾訪問に反発した中国は8月4日から10日にかけて台湾本島周辺6か所の海空域で本土からの弾道ミサイル発射を含む大規模な軍事演習を実施。14日、米民主党のマーキー上院議員が率いる超党派の議員団が訪台すると、翌日に台湾周辺で軍事演習を再び実施するなど地域の緊張がますます強まっている。

台湾・中央通信社によると、台湾における海・空戦力強化のため、立法院(国会)は昨年11月、武器の購入に関する特別条例を可決。今後5年間で約2400億台湾元(約1兆700億円)の特別予算を投入し国産ミサイルなどの量産に充てる。

国防部(国防省)が立法院に提出した報告書によると、各種ミサイルの年間生産能力の内訳は▽対空ミサイル「天剣2型」が従来の40発から150発▽対空ミサイル「天弓3型」が同48発から96発▽対艦ミサイル「雄風3」が20発から70発▽対艦ミサイル「雄風2」と巡航ミサイル「雄風2E」が81発から131発▽空対地に加え、空対艦の攻撃も可能な長距離ミサイル「萬剣」が18発から50発―にそれぞれ引き上げられる。

一方、蔡英文総統は13日、南部・嘉義県で「アジア無人機AIイノベーション応用研究開発センター」(亜州無人機AI創新応用研発中心)の開設式に出席。「嘉義県は全国で最も完全で良質な無人機産業の拠点になる」と語り、今後の発展に期待を寄せた。

蔡総統は無人機について、当初の娯楽目的の使用から、次第に商業や農業、国防などへの高付加価値応用がなされていると指摘。「ロシアウクライナ戦争では全世界の人々が無人機の重要性を目の当たりにした」と言及した。

さらに「国際情勢が急速に変化する中、台湾は積極的に自主防衛や非対称戦力のエネルギーを強化している」とし、「戦闘機や潜水艦を国産化する目標の下で、無人機産業は政府が重点を置く発展対象になる」と強調した。

センターには研究開発検証基地のほか、操縦免許試験場、教育施設、国家レベルの競技会場などの設置計画があり、すでに約20のメーカーや関連機関が進出している。蔡総統は翁章梁・嘉義県長に対して「将来的には台湾航空宇宙産業の新たな拠点にしてほしい」と求めた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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