このほど中国国営メディアが公開した「1つの中国」を象徴する画像をSNSでシェアしなかった台湾の女性歌手ジョリン・ツァイ（蔡依林）のフォロワー数が、一気に約30万人も減少している。

ナンシー・ペロシ米下院議長が2日、台湾を訪問し、蔡英文総統らとの会談を行ったことが発端となり、中国国営テレビ・中央電視台（CCTV）の中国版ツイッター・微博（ウェイボー）アカウントでは同日、「中国」の文字の中に台湾の領土を組み込んだ画像と、「#一つの中国しかない」とのスローガンを公開。微博では中国だけでなく、台湾や香港出身の複数の芸能人がこれをシェアして賛同している。

中国でも人気の高い台湾の歌手ジョリン・ツァイだが、先月はウェイボーのフォロワー数が4300万人に達していたが、最近では4272万人へと下降し、一気に約30万人も減少したことが分かった。CCTVの投稿をシェアしなかったことが原因とみられ、過去の投稿のコメント欄には「台湾独立支持派だ」などといった批判の声が数多く寄せられている。

なお、CCTVのウェイボーアカウントの1つ「央視文芸」は4日、ジョリン・ツァイが2018年にリリースした楽曲「玫瑰少年」を称賛する文章を投稿していたが、すでに削除されており、こちらも同様にジョリン・ツァイが意思表示をしなかったことが原因ではないかとみられている。（Mathilda）