中国でサッカー東アジア選手権の論評―基本に忠実な日本、タフな韓国、“ないないづくし”の中国

Record China    2022年7月31日(日) 12時0分

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中国で、EAFF E-1サッカー選手権に出場した日中韓の3チームを分析する記事が発表された。写真はサッカー日本代表公式ツイッター(@jfa_samuraiblue)より。

中国のポータル/ニュースサイトの網易は30日付で、27日に終了したEAFF E-1サッカー選手権について、優勝した日本、2位の韓国、3位の中国のチームそれぞれを論評する記事を掲載した。日本については基本に忠実であり、戦力を高いレベルに引き上げたと評価した。韓国は選手の肉体的能力を評価した。中国については長所を示さなかった。

■基本に忠実でチームプレーを熟練の域にまで高めた日本、ただし問題もある

EAFF E-1サッカー選手権は東アジアサッカー連盟(EAFF)が主催するナショナルチームによるサッカーの国際大会だ。2022年の決勝大会には日本、韓国、中国、香港のチームが出場した。

記事は日本チームの戦いぶりについてまず、基本的な個人技を熟練の領域にまで高め、その上で精度の高いパスでつないでいくと説明。さらにコンビメーションプレーのレベルと意識が高く、チームの誰かがボールを支配すれば、チームメート数人が周囲を繰り返し走って相手チームをかく乱すると紹介。そのことで、ボールを支配している選手には、ボールを他の選手に託すのか自分で突破するかなどの選択肢が増えていると論評した。

日本チームの問題点としては、チームプレーを含めて戦い方があまりにも規格化されているために、スーパースターが登場しにくいことと論じた。そのため、相手チームにスーパースターが存在すると、日本チームは長所を発揮しづらくなる。世界の強豪チームになかなか対抗できないのは、日本式の戦い方の問題点という。

■韓国は体力が強大だがプレーは粗削り、ただし世界に通用するスター選手は出しやすい

韓国については、個々の選手がタフな戦い方をすることが特徴という。そのため、相手チームは強い圧力にさらされる。しかし韓国人選手の個人技は日本人選手のようなレベルには達しておらず、コンビネーションの呼吸も日本ほどには合っていないと論じた。

だが、選手の体力の強さは極め付きと指摘。特に試合開始後70分までは相手に極めて強い圧力をかけることができる。EAFF E-1サッカー選手権の日韓戦では、試合後半開始早々に日本が得点し、最終的に3:0で日本が勝利した。記事は、韓国人選手も試合開始70分後ぐらいからは体力の消耗が見られるようになるが、仮に後半戦の開始後15分ぐらいまでに日本がゴールを決めていなかったら、その後の体力勝負で日本は韓国に競り勝つことは難しく、結局は試合を落としたかもしれないと論じた。

アジア全域を見ても、韓国人選手の体力を上回っているのはイラン人選手ぐらいのもので、韓国はアジアのチームとの試合では体力面の長所を十分に発揮できる。ただしW杯レベルの戦いになると、韓国も体力の優位性を発揮することはできず、逆に体力を消耗して不利になる場合が多いという。

韓国は一方で、サッカー選手の育成では、幼いころから体力と基本技術を身につけさせ相手に対抗させることを重視すると指摘。育成のパターンは日本ほど定型化されていないという。そのため、ヨーロッパリーグで活躍できるスター選手は日本よりも出現しやすいと論じた。

記事は、韓国の場合には選手のレベルの差が日本よりも大きいと主張した。韓国チームでレベルが最も低い選手は、日本チームのどの選手よりもレベルが低く、逆に韓国チームでもレベルがトップの選手は、日本チームのどの選手よりも技量が上回っていると主張した。

■長所を見出せない中国、ただ体力は向上しているので「アジアの二流半」には到達できるかも

中国チームについては冒頭から、「日本のような繊細な技術や、韓国のような強い体力も持ち合わせていない」「技術の基本も極めて劣っており、相互協力の意識も不足している」と酷評した。選手は自分がボールを支配しても自分がドリブルを続けるだけで、チームメートの位置を確認していない。そのため、絶好のチャンスがあってもよいパスをすることができない。

また、ボールを支配していない選手は、チームメートがボールを支配していても、遠くから見ているだけで、相手の守備に絡んだりしない。だからボールを支配しても、有効な攻撃をすることがなかなかできない。

ただし記事は、体力面については以前よりも格段に向上しており、思い切ったプレーもできるようになったと指摘した。中国の男子サッカーナショナルチームは低迷が続いている。記事は、体力面の向上などを考え合わせれば「今はまだ無理だが、アジアの二流半のレベルに復活する望みはある」と論評した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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