中国の宇宙ステーション、中国語しか用いない理由とは?―中国メディア

人民網日本語版    2022年7月28日(木) 21時30分

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中国の宇宙ステーションで中国語しか用いられない理由とは?写真は中国の宇宙服を着たサマンサ・クリストフォレッティ氏(欧州宇宙機関)。

実験モジュール「問天」を搭載した中国の「長征5号B遥」キャリアロケットが成功裏に打ち上げられ、中国内外のメディアやネットユーザーのホットな話題になった。「Quora」で1年前に投稿された「中国の宇宙ステーションは中国語しか使用しないが、これは中国が非常に閉鎖的で、『世界で通用しない言語』により他国の科学者を排斥しようとしているのだろうか」という疑問が、再び熱く議論されるようになった。

それに対する回答で、ネットユーザーが各自の意見を述べている。圧倒的多数の人は質問者の問いかけが非常に無礼であり、中国に対する一貫した偏見とステレオタイプなイメージがあると批判している。さらには「先に国際宇宙ステーションへの参加を中国に禁じたのは米国であり、そこで中国は自国の宇宙ステーションを建設することを選んだ。この状況下、中国が自国の宇宙ステーション内で英語表記を使用する理由はない」と指摘した人もいる。

有人宇宙船「神舟12号」は2021年6月、中国の3人の宇宙飛行士である聶海勝氏、劉伯明氏、湯洪波氏を中国の宇宙ステーション「天宮」に送り込んだ。中国人が初めて自国の宇宙ステーションに入り、中国の宇宙飛行は正式に「宇宙ステーション時代」を迎えた。これまでの数世代の人類は宇宙ステーションで英語とロシア語の表記を用いていたが、中国の宇宙ステーションコアモジュールの操作インタフェースはすべて漢字表記だ。

国際宇宙航行連盟(IAF)宇宙輸送委員会副会長の楊宇光氏は取材に、「中国の宇宙ステーションは自ずと中国語を用いる。操作インタフェースに母国語を使用することで、宇宙飛行士の緊急時の判断と操作に有利だ。そのため中国の宇宙ステーションは中国語を第一言語に採用した。ただ、これは他国の宇宙飛行士による中国の宇宙ステーションへの参加または訪問を排斥することを意味しない。米国のスペースシャトルが退役した後、ロシアのソユーズに乗る国際宇宙ステーション乗組員もロシア語の学習が必要になったように、中国語のインターフェースの使用は国際的な乗組員が中国の宇宙ステーションに参加する妨げにならない」と述べた。

報道によると、早くも2015年に中国の宇宙ステーションプロジェクトが始まったばかりの頃、欧州宇宙機関は中国航天局と協力協定を結び、そして双方が持続的に宇宙飛行士を相互派遣し総合的合同訓練を行うことを明確にしていた。多くの欧州の宇宙飛行士が中国語の学習を開始した。

イタリア初の女性宇宙飛行士であるサマンサ・クリストフォレッティ氏は2014年11月に国際宇宙ステーションに入り199日滞在し、1度の宇宙任務の期間が世界最長の女性宇宙飛行士になった。サマンサ氏は2017年に中国宇宙飛行士煙台海上訓練拠点を訪れ、中国の宇宙飛行士の楊利偉氏、王亜平氏、葉光富氏らと17日間にわたる中国・欧州宇宙飛行士海上救命訓練を行った。サマンサ氏の中国語は当時すでに非常に流暢だった。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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