中国と韓国、マーラータンをめぐって熱い論争を展開

Record China    2022年7月27日(水) 21時20分

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中国と韓国のネット上で「マーラータン」をめぐる論争が起きている。写真はマーラータン。

中国と韓国のネット上で「マーラータン(麻辣湯)」をめぐる論争が起きている。

中国国営中央テレビ(CCTV)が22日、韓国の京畿道(キョンギド)水原(スウォン)市内のマーラータン専門店を取材し、「連日暑い日が続いている韓国で、若者に『熱をもって熱を制する』メニューとしてマーラータンが人気だ」と報道したところ、中国のネットユーザーが「まさかマーラータンまで韓国発祥だとか言わないだろうな」「世界遺産に申請する気か」「中国料理の麻辣湯が韓国人に愛されるのはあまりにも不幸だ」などと反発したという。

これに対し、韓国メディアの朝鮮日報は25日、「キムチに続き麻辣湯も、中国人のこじつけに韓国ネットユーザーの反撃は」と題してこの件を報じ、韓国のネットユーザーは「あきれた」「中国人は他国の文化を自国の物だと言い張るから、韓国もそうだと思っている」「こんなことをしているから、サッカーの中国代表チームは弱いんだ」などと反応した。

米シンクタンク「ピュー研究所」が今年2月から7月初めにかけて、韓国、米国、日本を含む19カ国の国民2万4525人を対象とした「中国に対するイメージ」を調査したところ、韓国人の80%が中国にあまり良い印象を持っていないという結果となった。この数値は日本(87%)、オーストラリア(86%)、スウェーデン(83%)、米国(82%)に次いで高かったが、韓国は19カ国の中で唯一、年齢が若いほど中国に対する反発が強く、20代の中国への好感度は50、60代の半分しかなかった。このことから、「ここ数年中韓両国で起こっているキムチやサムゲタン、民族衣装や節句などの発祥をめぐる文化論争の主体は、例外なく若者によるもの」と指摘されている。

また、マーラータンの店を経営していたという韓国在住のコメンテーターはインタビューで、「大多数の韓国人は、マーラータンやジャージャー麺が韓国のものだとは思っていない。だが無知から誤解している若者はいるかもしれない」「一部の中国メディアが悪意をもって韓国のイメージを歪曲(わいきょく)した情報が韓国まで流れたせいで、若者に非常に悪い影響を及ぼしている」「(文化論争の原因については)中韓両国は一衣帯水の関係ながら、両国は互いに大きな誤解をしている。文化上の源流はほぼ同じなのに、政治体制の違いが巨大な誤解と深い溝を生んでいるのではないか」と回答した。

韓国の建国大学校に勤める中国人教授は、「なぜ若者の間で文化論争が起こりやすいのか?」との質問に、「中韓両国の若者は生まれた時からすでに発展した経済や多彩な文化を享受しているため、前の世代がどのように苦難を乗り越えて今の社会をつくり上げたかも理解できず、寛容な気持ちや視野で周囲の人や世界に相対することが苦手だ」「両国、両民族は文化的にも似すぎているし、若者の生活状況も非常に似ている。矛盾した文化論争が起こりやすいのはそのためだろう」と回答したという。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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