天然ガス供給に奔走する日本、中国の動きに憂慮―中国紙

Record China    2022年7月21日(木) 7時0分

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18日、環球時報は、ロシアの「サハリン2」プロジェクトが先行き不透明となり天然ガスの安定供給を模索している日本にとって、急速に天然ガス輸入を増やしている中国が憂慮すべき存在になっていると報じた。

2022年7月18日、中国紙・環球時報は、ロシアの「サハリン2」プロジェクトが先行き不透明となり天然ガスの安定供給を模索している日本にとって、急速に天然ガス輸入を増やしている中国が憂慮すべき存在になっていると報じた。

記事は、ロシアのプーチン大統領が先日「サハリン2」プロジェクトの権利をロシア企業に譲渡する大統領令に署名して以降、日本政府は自国企業が持つ「サハリン2」の権益保護に努めると同時に、ロシア以外からの天然ガス輸入増加を目指し、友好国からの調達を模索していると紹介。今月13日には日米豪印4カ国による「クアッド」のエネルギー相会合が行われ、萩生田光一経済産業相がオーストラリア米国のエネルギー相と会談し液化天然ガス(LNG)の増産を求めたと伝えた。

そして、日本が輸入する天然ガスはすべてLNGで、日本の総エネルギー量の24%を占めており、LNGの7割は火力発電に用いられていると説明。21年には約7432万トンのLNGを輸入し、オーストラリアからの輸入が15.8%で最も多く、次いでマレーシアの13.6%、カタールの12.1%、米国の9.5%、そしてロシアの8.8%となっていることを紹介した。また、20年現在で火力発電に占めるLNGの割合が41.9%と石炭の32.5%を上回っており、日本にとっては非常に重要なエネルギー源であるとする一方で、常温下での長期保存が難しいため日本国内には2〜3週間分の備蓄しか存在しないと伝えている。

その上で、日本が天然ガス輸入で困難に直面する中、一部日本メディアは中国が世界の天然ガス輸入を急増されていることに注目したと紹介。ロシアによるウクライナ侵攻で世界的なLNG争奪戦が日々激しさを増す中で中国の行動が「台風の目」になりつつあり、21年の中国のLNG需要は7900万トン近くに達して日本を抜いて世界最大のLNG輸入国ととなったことを伝えた。

記事は、厦門大学中国エネルギー政策研究院の林伯強(リン・ボーチアン)院長が「政治的な理由により欧州でロシア産天然ガス需要が大きく減る中、中国による需要は増えて続けていて、中国とロシアとの天然ガス協力は深まりつつある。日本の天然ガス需要は一定の量で落ち着いているが、中国の輸入量は急速に増え続けている。それ故に、世界市場への参与能力は間違いなく日本より中国のほうが高い」と語ったことを紹介している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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