「熱海城」でがっかり、でもリピートしたいと思った理由―華字メディア

Record China    2022年6月23日(木) 22時0分

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華字メディア・日本華僑報は20日、「“熱海城”が観光客を引き付けるポイントは“城”ではないかもしれない」とする蒋豊(ジアン・フォン)編集長のコラムを掲載した。

華字メディア・日本華僑報は20日、「“熱海城”が観光客を引き付けるポイントは“城”ではないかもしれない」とする蒋豊(ジアン・フォン)編集長のコラムを掲載した。以下はその概要。

もともと2022年6月の初島旅行で熱海城の見学は予定に入っていなかった。最初に行く予定だったのは熱海市内の「起雲閣」。タクシーの女性運転手に感謝しなければならない。私たちが乗り込み、目的地を伝えると、彼女は突然スイッチが入ったかのように熱海について語り出した。まるで病院の医師のように、「まず熱海城に行って、それから起雲閣へ」という処方箋も出してくれた。

私は日本の城の歴史に興味がある。中国で「城」といえばある地域を示す(中国語で“城市”は都市を指す)が、日本では建築物を表す。日本では最盛期に大小1万以上もの「城」があったと言われている。おしゃべりな女性運転手さんのアドバイスを受け入れ、急遽予定を変更して熱海城に向かった。

静岡県にある熱海市は、中国の有名な「山城」(山に囲まれた地域)の重慶市に似ていると言われる。しかし、私は熱海市は「坂城」(坂の多い地域)だと思う。至る所に坂があるからだ。熱海市の最も高い場所に位置する熱海城だが、それでも標高100メートルほど。錦ケ浦山頂にある。

外観5階、内部9階の熱海城を見上げたが、古城の面影は感じられなかった。よくよく聞いてみると、私が生まれた年の1959年に建てられたものだということが分かった。今日まで63年の歴史しかないことになる。これを知り、内心ではややがっかりした。この日は天気が悪く、小雨が降っていた。「天守閣」から見られるという東京スカイツリーも見えなかった。

「熱海城」の1階には「武家文化資料館」、2階には「日本城郭資料館」、4階には「なぞ絵・遊び絵」が展示されている。5階には「江戸体験コーナー」、6階が標高160メートルの「天守閣」だ。注意深い読者は「3階には何があるのか」と聞くだろう。3階には何もないわけではなく、入り口に「18歳未満の方はご遠慮ください」と書かれた看板がある。ここで展示されているのは「浮世絵」と「春画」だ。

還暦を過ぎた私はもちろん、中に入って見ることができる。その内容は、「イメージ」と「リアル」という二つの言葉で表現するしかない。大和民族の昔の性生活の放縦(ほうしょう)と放埒(ほうらつ)を、ここで見ることができる。私は、熱海城を訪れるかなり多くの18歳未満の青少年が「禁止令」に足を止められ、18歳になってからその中にどんな「禁断の果実」があるのかを見に来るのではないかと予想している。もしかしたらこれが熱海城の集客の一つの手段なのかもしれない。

帰り際、タクシーの女性運転手の話を思い出した。熱海城を建設した時、周囲に208本の桜が植えられたという。毎年3月末から4月初めにここに登ると、一面に広がる「桜の海」を見渡すことができ、遠くに目をやると海と空が一色になる奥深い景色を眺めることができるそうだ。これには、リピートしたいという思いが心の中からあふれてきた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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