事前対策の準備、中国がサル痘診療ガイドラインを発表―中国メディア

人民網日本語版    2022年6月16日(木) 18時10分

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国家衛生健康委員会は国家中医薬管理局と「サル痘診療ガイドライン(2022年版)」を作成し、発表した。写真は病院。

今年5月以降、世界の多くの非流行国からサル痘の感染者が報告されている上、市中感染も確認されている。事前にサル痘医療対策の準備を行い、臨床早期識別および規範的診療の能力を高めるために、国家衛生健康委員会は国家中医薬管理局と「サル痘診療ガイドライン(2022年版)」を作成し、発表した。新華社が伝えた。

同ガイドラインによると、サル痘はサル痘ウイルスの感染による人獣共通のウイルス感染症だ。臨床上の主な症状は、発熱、発疹、リンパ節腫脹。主な感染源はサル痘ウイルスに感染したげっ歯類。霊長類(サル、チンパンジー、ヒトなど)も感染後に感染源になる。

サル痘ウイルスはどのように拡散するのだろうか。同ガイドラインによると、ウイルスは粘膜および破損した皮膚からヒトの体内に侵入する。ヒトは主に感染した動物の病変滲出液、血液、体液に触れるか、感染した動物にかみつかれたり引っかかれることで感染する。ヒト−ヒトは主に濃厚接触により感染し、飛沫でも感染する。ウイルスに汚染された物品に触れても感染する可能性があり、母子感染もある。現時点では性感染の可能性を否定できない。

サル痘に感染するとどのような症状が出るのだろうか。同ガイドラインによると、発症の早期には悪寒、発熱(体温が38.5度以上になることが多い)が現れ、頭痛、眠気、倦怠感、背中の痛み、筋肉痛などの症状を伴う。頸部、脇、鼠径部などの部分のリンパ節腫脹が生じる患者が多い。発症から1~3日で発疹が出る。発症からかさぶたが落ちるまで約2~4週間かかる。一部の患者には、肌の傷ついた部分の細菌感染、気管支肺炎、脳炎、角膜感染、敗血症などの併発症が出る。

同ガイドラインによると、サル痘は自己制限疾患で、大半は予後が良好だ。深刻な感染者は幼児や、免疫機能が低下した人に多い。予後は感染したウイルス株、ウイルスの曝露の程度、過去の健康状況、併発症の重さなどと関連する。天然痘ワクチンの接種を受けたことのある人は、サル痘ウイルスに対してある程度の交差免疫を持つ。

同ガイドラインは、「感染疑い者と感染確定者を隔離病棟に置くべきだ。感染疑い者は個室で隔離。患者の体温が正常で、臨床症状が大幅に好転し、かさぶたが落ちた後退院できる」と明確にした。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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