中国が台湾の高級魚ハタの輸入を停止、台湾はWTO提訴も検討―独メディア

Record China    2022年6月13日(月) 15時20分

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11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトが、台湾の高級魚であるハタについて中国が輸入の停止を発表し、台湾側が反発していることを報じた。

2022年6月11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトが、台湾の高級魚であるハタについて中国が輸入の停止を発表し、台湾側が反発していることを報じた。

記事は、昨年に台湾産パイナップルとバンレイシの輸入を停止したのに続き、中国税関総署が10日に「台湾産ハタからマラカイトグリーン、クリスタルバイオレットなど使用禁止薬物のほか、基準値を超えるオキシテトラサイクリンが検出されたため、6月13日より台湾産ハタの通関手続きを暫時停止する」と発表したことを紹介した。

そして、同署は昨年12月にもアモイ税関で台湾産ハタからマラカイトグリーン、クリスタルバイオレットなど使用禁止薬物が検出されたとして、台湾の養殖場2カ所からの輸入を停止するとともに、台湾から輸入される活魚の検査強化を発表し、台湾農業委員会が生産地域の遡及(そきゅう)検査を実施した結果不合格品は見つからず、その結果を中国側に提供したものの、中国側からは何ら反応がなかったと伝えている。

その上で、今回の輸入停止措置について台湾農業委員会の陳吉仲(チャン・ジージョン)主任委員がコメントし、台湾のハタは高品質であることを強調するとともに、中国に対して検査合格データを提供し、中国の関係機関に対して返答を求める構えを示したほか、中国のやり方は国際貿易の慣例や世界貿易機関(WTO)の食品安全検査・動植物防疫検疫ルールに違反するものであり、台湾側が提出した報告に反応がない場合はWTOへの提訴も辞さないと述べたことを紹介した。

記事は、台湾産ハタが主に中国本土、香港、マカオに対して活魚で輸出されており、一部が冷凍魚として米国に輸出されていると紹介。台湾農業委員会のデータによれば、従来は中国本土、香港向けに1万トン余りが輸出されていたものの、昨年は6000トンにまで減少していたと伝えた。

そして、台湾行政院の羅秉成(ルオ・ビンチョン)報道官が11日に「中国が国際慣例に従わず一方的にハタの輸入を全面的に停止したことは、台湾の漁業関係者の利益と両岸関係を損ねるだけでなく、台湾人民の中国共産党に対する反感を強めることになる」と中国側を批判し、蔡英文(ツァイ・インウエン)相当もSNS上で「台湾製品の輸入停止は、両岸の正常な貿易を全くアシストしない上、両岸関係を一方的に傷つけることになる」とコメントしたとしている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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