韓国警察に銃で撃たれ大けがの元米軍兵が涙「謝罪すらない」=韓国ネット「警察は恥を知れ」

Record Korea    2022年6月12日(日) 17時10分

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10日、韓国・朝鮮ビズは「韓国の警察官に銃で撃たれ顔を負傷した元米軍兵が『全てを失ったのに謝罪もない』と訴えた」と伝えた。資料写真。

2022年6月10日、韓国・朝鮮ビズは「韓国の警察官に銃で撃たれ顔を負傷した元米軍兵が『全てを失ったのに謝罪もない』と訴えた」と伝えた。

記事によると、元在韓米軍で京畿(キョンギ)道平沢(ピョンテク)市在住のアーノルド・サムバーグさん(65)は20年3月26日、自宅を出て歩いていたところ、警察官が発砲した銃弾を顔面に受け、大けがを負った。同紙のインタビューに応じたサムバーグさんは、体を震わせ涙を流しながら当時について話したという。

当時、平沢警察署松炭(ソンタン)地区隊所属の警察官5人は「2匹の犬が路上でけんかしている」との通報を受けて出動した。現場に到着すると1匹は既に死んでおり、残りの1匹を追った。A巡査が逃げる犬に向けて発砲したが、その銃弾がサムバーグさんの右頬に命中した。病院に搬送されたサムバーグさんは一命を取り留めたが、2年にわたりさまざまな手術と治療を受けることとなり、全て自費負担となった治療費は2億ウォンを超えたという。事故後はトラウマ、幻聴、うつ症状などの後遺症に苦しめられ、現在もうつ治療薬のほか腎臓、心臓の薬を服用している。医師からは後遺症と障害は一生残ると言われたという。

サムバーグさんは「夜も眠れず、眠れても悪夢を見る。かつてのようには暮らせない。全てを失った」と話している。2時間以上座っていることが難しく、歩行も困難。食べ物をかむことができないため流動食を取っており、口をすすぐことも難しいという。

一方、発砲したA巡査は何の懲戒も受けておらず、現在も警察に勤務している。警察は「A巡査に落ち度はなかった」との立場だという。事件を捜査した安城(アンソン)警察署は昨年4月、A巡査の行為が「緊急避難」に該当するとして、不送致にしている。緊急避難とは「他人の生命・身体などへの緊急の危険を避けるため、やむをえず加害行為を行うこと」を意味する。警察は「逃げる犬が人を攻撃できる状況だったため発砲したことは正当である」との主張だと、記事は説明している。ただ、サムバーグさんはこれに異議を提起している。事件を検討した水原(スウォン)地検平沢支庁は昨年6月、警察に補完捜査を要求したが、現在まで、安城警察署は何の判断も下していない。

事件当時、巡査らが追っていた犬は、通りすがりの在韓米軍兵が素手で捕獲したという。このため、サムバーグさんは「当時は銃を使用するほど緊急な状況ではなく、実弾の発砲は適法な職務執行ではなかった」と主張している。また、警察官の職務執行が適法だったかを警察が調べることは不公平だとし、中立性のある第三の機関による捜査を希望している。

警察は事件後、一度も謝罪していないという。サムバーグさんは「2年の間、警察から連絡をもらったこともない。誰も訪ねてきていない」と話しており、A巡査への処罰、自費負担した治療費などの賠償、警察の謝罪を求めている。サムバーグさんは退役後、韓国は「平和で安全な国」だと思い、ここで老後を過ごすことを決めたという。事件発生前、娘に会いに米国に行く予定だったが、新型コロナウイルスの影響で出国が遅れ、被害に遭ったという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「韓国国民として、申し訳ない」「韓国警察は恥を知れ。早く謝罪と治療費と損害の賠償を」「警察が何の補償もしてないなんて驚きだ」「謝罪のひと言もないなんて、あんまりじゃないか?故意ではなかったとしても謝罪すべきだろ」「職務上、正当な行為だったとしても、被害者への賠償はすべき」「こんなことが起きるなんて、考えられない」「撃たれたのが田舎のおじいちゃん、おばあちゃんだったら記事にもなってないだろうな」「犬がけんかしてるからって、街なかで実弾を撃っただと?」「犬を殺す気だったのか」「逃げた犬を撃った?罪のない人が負傷したのに懲戒なし?刃物を持った犯罪者が襲ってきても発砲したら過剰鎮圧だと告訴される国なのに?」など、警察への怒りの声が殺到している。(翻訳・編集/麻江)

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