「中国票」も話題に、AKB48総選挙に中国のファンはどうやって投票したのか?―中国メディア

Record China    2014年6月12日(木) 18時12分

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10日、1年に1度のAKB48総選挙の結果が7日に明らかになった。渡辺麻友が速報順位2位からの大逆転で計15万9854票を集め、前年1位だった指原莉乃を抑えて1位に輝いた。資料写真。

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2014年6月10日、新京報によると、1年に1度のAKB48総選挙の結果が7日に明らかになった。渡辺麻友が速報順位2位からの大逆転で計15万9854票を集め、前年1位だった指原莉乃を抑えて1位に輝いた。極めて大きな注目を集めた一大イベントに、中国のAKB48ファンも同様に参加した。

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昨年、中国人ファンによる9108票が指原莉乃を1位に押し上げるドラマを生んだのと同様、今年は渡辺麻友の総投票数のうち、約3万5000票、計180万元(約3000万円)が中国ファンから投じられた。「愛のためにすべてを捧げる」ファンたちを見くびってはならない。そしてこれこそが、AKB48の生みの親と言われる秋元康が作リ出したファンとともに成長していく過程を見せる「会いに行けるアイドル」の成功をもたらしたのだ。

毎年行われるAKB48選抜総選挙を大学受験と比較するとしたら、第6回総選挙で1位を獲得する前の渡辺麻友は、いまだに1位は取ったことはないが、並外れた成績優秀者だったと言える。これまでの総選挙の歴史において、渡辺麻友はトップ5以内から落ちたことはない。前年の人気投票で指原がトップに立った後、中国の渡辺麻友ファンは「玉林軍」(渡辺麻友は中国で馬玉玉(マーユーユー)という愛称)と呼ばれるファンクラブを結成し、早くから虎視眈々と総選挙に向けて準備してきた。日本のファンだけでなく、中国人ファンも自分が愛するアイドルのためなら、険しい山の頂にも登る覚悟がある。実際、渡辺麻友と中国のファンは2007年に北京で開催された日中文化友好交流イベントや2011年に上海外国語大学で行われた「2011上海日本文化週間」のイベントなど早くから交流を図ってきた。

今年、中国の大手ポータルサイト・百度の渡辺麻友板のファンたちは通販サイト・淘宝で資金計180万元を集めて、総投票数15万9854票のうち約3万5000票を投票し、渡辺麻友の1位獲得を大きく後押しした。資金集めに参加した1人のファンによると、渡辺麻友板の管理人たちは全員が幹部による資金ファンドに参加し、3万5000万の票を集めた資金総額も掲示板で公開した。また、淘宝のショップから資金を集めた後、管理人はツテを頼って日本で信頼性の高いIDを使ってネット購入した。このファンは、今年の「玉林軍」が必死で資金をかき集めた現象はおそらく「速報」の影響だという見方を示した。総選挙の速報の結果で、2位に位置する渡辺麻友と暫定トップの指原莉乃との差が1万2299票とかなり開いていたことが刺激となって、「玉林軍」は総力をあげて投票したことが最後の大逆転劇を生んだのだという。

■報われた中国人ファンの努力―詐欺のトラブルも発生

出資者の正確な数はわからないが、ある掲示板の管理者が6日に今回集まった総金額を発表したところによると、第1弾は1万5000票分の計67万元(約1100万円)で、その後さらに2万票(金額は未発表)分が集まった。資金集めを行った淘宝のショップでは、1元(約16円)の純粋な支援型商品や、10元(約160円)の支援型商品(アップルジュースなど)、55元(約900円)、60元(約985円)の正式投票カードが販売された。1000元以上の高額支援はQQで連絡を取って行われた。投票シリアルナンバーを獲得した後、掲示板では親切にも技術オタク的な投票掲示板が設置されたほか、掲示板の管理人が勉強に忙しい人や大学受験準備中のファンのためにいろいろと工夫するといった現象が見られた。こういったファンたちの努力は、7日に渡辺麻友が1位になったことで、すべて報われた。ネット掲示板や他のサイトなどでも多くの渡辺麻友ファンが狂喜する姿が見られた。しかし喜びの一方、思いも寄らないトラブルも起こった。今回の資金集めの過程で、詐欺にあって無駄になった票が500枚も出てしまったのだ。(購入した投票シリアルナンバーがすでに投票されたものだった)このため、来年は集団での資金集めには参加せず、直接投票券を買って自分で投票すると宣言するファンも現れている。

■指原莉乃が前回トップに立ったのは、中国ファンのおかげ?

まさに大学受験同様、喜ぶ人がいれば、悲しむ人もいる。昨年は、指原莉乃が奇跡的に1位を奪ったことで、多くの議論が起こった。ある日本メディアが「第5回AKB48選抜総選挙」で1位になった指原莉乃に集まった15万570票のうち、9108票が中国ファンによるものだったと報道したが、当時、ネット上でもAKB48の32枚目シングルの総選挙投票用シリアルナンバーカードが大量に出回っていた。9108票を金額に変換すると、約1500万円に達する。この数字は昨年人々を大いに驚かせた。そして、最終的に1万4000票の差が大島優子の2連覇を阻み、2位に甘んじさせた。これまで2連覇が達成されたことがない総選挙だが、今年は史上初の2連覇を狙う指原莉乃が速報段階で暫定トップに立った。しかし、最終的には渡辺麻友に1万7900票差をつけられて2位に終わった。会場では、目に涙をためた指原莉乃が「本当に悔しいです。正直、すごくすごくすごく悔しいです。でも、ちょっと挫折があった方がいいので」と悔しさを露にしつつも、「来年再びトップを狙うので、ファンはこれからも引き続き応援して欲しい」と語った。

■マイペースな指原莉乃板 「自分たちのできる範囲内で応援する」

指原莉乃板ではすでに次回総選挙に向けて準備を始めた人もいる。「来年の総選挙の資金が足りなくなったら困るので、今日から毎日、『余額宝』(アリババ・グループのファンド投資 サービス)に10元(約160円)貯蓄して、来年また総選挙の投票に使う。これは、一種の決意表明のつもり」と来年に向けて闘志を燃やしている様子だ。指原莉乃板の管理人は「実のところ、今年新しく開設された指原莉乃板や指原莉乃ファンは昨年よりも増えていて、投票に参加した人も昨年より1万人近くも増えている。指原莉乃板は他のアイドル掲示板と同じように、いたって普通のファンの集まりだ。アイドルファンの願いは、掲示板でアイドルが自分たちが好きな一面を持っていることを共感しあうのと同時に、新しい友人と知り合うことであり、あくまでも生活における余暇の過ごし方の1つだ」と指摘する。また、「総選挙はAKBにとって非常に重要なイベントなので、中国人ファンも便利で素早い方法を通して、参加したいという考え方や行動が生まれる。しかし、活動の目的は自分たちで楽しみながら参加できればいいというもの。指原莉乃板では、アイドルのために自分たちができることを、できる範囲内ですることを提唱している。日常生活に悪影響が及んではいけないし、本末転倒になってもいけない。今年の総選挙は中国票が結果を左右したかもしれないが、この結果を受けて自分たちの考えを変えることはないし、事前のイベント計画なども立てていない」と自分たちのスタンスを語っている。今年の結果はすでに出たが、第7回総選挙のファン投票によって来年どのようなドラマが繰り広げられるのか、来年の今頃その結果がわかるはずだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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