大気汚染に長期間さらされると認知機能が低下―中国メディア

Record China    2022年5月30日(月) 9時0分

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中国内外の学者が共同で実施した研究によると、大気汚染に長期的にさらされると認知機能の悪化が著しく加速することが分かった。中国新聞網が24日付で伝えた。

中国内外の学者が共同で実施した研究によると、大気汚染に長期にさらされた人は、認知機能の悪化が著しく加速し、脳内で早期にアルツハイマー病(AD)の病理変化が発生し、認知障害の発生を招く可能性があるという。中国メディアの中国新聞網が24日付で伝えた。

記事によると、復旦大学附属華山病院の郁金泰(ユー・ジンタイ)教授ら複数の国内外の有名な学者が共同で行った同研究の成果は、国際学術誌「The World Journal of Biological Psychiatry」の最新号に掲載されている。

郁氏らは微小粒子状物質(PM2.5)、地上のオゾン、二酸化窒素という3種類の最も一般的な大気汚染物質の異なる時間帯における暴露濃度のリスク効果について研究を行った。その結果、「大気汚染への暴露を持続的に減少させることは、認知症疾患への負担を大幅に軽減することが可能であり、これは公衆衛生政策の決定とアルツハイマー病の一次予防において考慮されるべきである」としている。

郁氏は、「中国では高齢化に伴い、アルツハイマー病の罹患率は上昇を続けているが、脳脊髄液などの重要な生物サンプルは希少であるため、大気汚染がアルツハイマー病の病理形成に与える影響については最適な解釈が得られていない」とした。郁氏のチームは中国縦断健康長寿調査(CLHLS)を利用するとともに、大規模神経生物学中国アルツハイマー病バイオマーカー・ライフスタイル(CABLE)の研究データを応用し、多層的な研究を展開した。

研究によると、PM2.5の暴露量が1立方メートル当たり20マイクログラム増加すると、認知機能減退の発生リスクが10%増加する。PM2.5の暴露値が高い地域に住む個体は、全体的な認知能力が低く、その全体的な認知機能を反映するスケールスコアの変化率が顕著に増加し、体内でアルツハイマー病のコア病理を反映するアミロイド沈着の多さの指標が明らかに異常だったという。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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