【CRI時評】米国によるアジアでの「小サークル」づくりが再び失敗

CRI online    2022年5月15日(日) 21時20分

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一度は開催が延期された米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別首脳会議がこのほど米ワシントンで開催され、13日に閉幕した。

一度は開催が延期された米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別首脳会議がこのほど米ワシントンで開催され、13日に閉幕した。

米国が「インド太平洋戦略における重要な一部」と見なすこの首脳会議は、実際の意図、スケジュール、最終的な結果のいずれにおいても多くの論争を引き起こし、閉幕後に発表された共同声明も実質的内容はあまりなく、あるアナリストは「米国は心で思っていることと口に出して言うことが一致しない。口ではアジアで『友達の輪」を広げると主張する一方で、心の中では中国封じ込めの『小さなサークル』をつくろうとしていることの、必然の結果だ」と指摘している。

今回の首脳会議は初めから、上から目線の「米国式傲慢さと覇権」が現れていた。米国は、3月末に一方的に首脳会議の時間を発表してASEANに不意打ちをかけたかと思えば、今度はバイデン米大統領が「多忙」を理由にいかなる二国間会見も手配せず、こうした細部の多くが、米国とASEANの関係樹立45周年を記念するものとして開催されたこの首脳会議に対する誠意が、米国側にはないことを物語っている。

独立自主の堅持は、ASEANの一貫した立場だ。地域の国々にどちら側につくかを迫る米国の企てを、ASEANははっきりと認識している。米国は近年、一方では「ASEAN中心性」を尊重すると主張し、他方では米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」や日米豪印の安全保障枠組み「Quad(クアッド)」などでASEAN内部の団結を損なおうとしている。今回の首脳会議で米国側が提唱した「インド太平洋経済枠組み」がなぜASEAN諸国に冷遇されたかが容易に理解できるだろう。米国メディアさえも、この「インド太平洋経済枠組み」は具体的内容が乏しく、「座席取りする」ための政治的道具にしかならないと認めている。

今回の首脳会議を終えたバイデン大統領は、韓国と日本を訪問し、東京で開催されるクアッド首脳会合に臨む予定だ。大統領として初のアジア訪問となる。アジアの国々は、アジアの平和と発展のために力を尽くそうとする善意の動きを歓迎するが、地域の平和と安定を損ない、地域の団結と協力を傷つけるいかなる行為も容認しない。インド太平洋版の北大西洋条約機構(NATO)をつくり、陣営対立をあおろうとする米国の企ては、アジアでは決して思い通りにはならない。取り立てて言うほどの良い点がなかった今回の米国とASEANの特別首脳会議は、「米国式覇権」に警鐘を打ち鳴らしている。(CRI論説員)

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