断崖絶壁の「世界一不便なコンビニ」―中国

人民網日本語版    2022年5月12日(木) 21時50分

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地面から高さ約130メートルの断崖絶壁に張り付くように作られた「世界一不便なコンビニ」が最近ネットで再び話題を集めている。

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地面から高さ約130メートルの断崖絶壁に張り付くように作られた「世界一不便なコンビニ」が最近ネットで再び話題を集めている。湖南省岳陽市平江県石牛寨景勝地にあるこのコンビニの面積はわずか2平方メートルほどで、中には1人しか入ることができない。L字型の鉄筋の支えの上にベニヤ板を使って作られており、その下には、約120メートルの断崖絶壁が広がっている。遠くから見ると、ビルに取り付けられたエアコンの室外機のようにも見える。

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2017年に作られたこのコンビニは翌2018年4月末にロッククライマー向けに「オープン」した。このコンビニは、軽い素材を使用しているため、山の構造を破壊することはない。内部にはカラビナなども設置され、落下しないように作られている。雨の日は営業していない。ロッククライマーはコンビニの近くまで登ってきたら、ロープをカラビナに固定し、両手を使って中にある商品を購入することができる。現金払いとQRコードをスキャンするデジタル決済のどちらでもOKだ。

このコンビニは、ロッククライマーのエネルギー補給とサービス提供を目的としており、その収益を目的とはしていない。商品の値段は普通のスーパーと同じで、ミネラルウォーターは2元(約40円)となっている。また、コンビニを設置していることで、ロッククライマーにトラブルが生じた場合なども、すぐにスタッフが救助に向かうことができる。

このコンビニを運営しているのは、ロッククライミングのプロのインストラクターである25~26歳の男性で、断崖絶壁でロッククライマーたちをサポートするだけでなく、店の商品補充作業も彼らの仕事だ。「初めはみんなとても怖がっていたし、岩壁をよじ登る時はとても緊張して冷や汗が出ていた。でも、何回か登ると、慣れてしまった」という。

彼らは1日おきに、水や食べ物を背負って、まず吊り橋を渡り、そしてコンビニまで登ってから、ロープを使い、下に準備しておいた荷物を吊り上げている。「たくさんのロッククライマーが感謝してくれて、とてもやりがいのある仕事だと感じている」という。

石牛寨景勝地は国家4A級の景勝地で、典型的な丹霞地形を擁している。景勝地は現在も観光客の受け入れを行っているものの、新型コロナウイルス感染症の影響から、コンビニは残念ながら現在一時的に運営を中止している。そのため、「世界一不便」なこのコンビニに一度行ってみたいと思っている人は、もう少し待たなければならないだろう。

平凡な仕事をクールにこなす男性たちが運営する「世界一不便なコンビニ」が益々「繁盛」してほしいものだ。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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