俳優ヤン・ヤン（楊洋）と女優チャオ・ルースー（趙露思）主演の中国時代劇ドラマ「且試天下」で、乗馬シーンでの馬の虐待や盗作など、さまざまな疑惑が持ち上がっている。

今月18日に配信スタートした話題作の「且試天下」でこのほど、走る馬が転倒した際、首が外向きにほぼ90度折れ曲がっているシーンが注目され、ネット上でも物議を醸す事態に。問題の場面をよく見ると、馬の前足にロープのようなものが巻き付けられているのが見え、後方から引いて転倒させたのではないかと疑いの声が上がっている。

時代劇の戦闘シーンでは、激しく転倒する馬をフォーカスした場面がよく見られるが、ネットではこういったシーンの撮影に詳しいという人物のSNS投稿や解説動画も登場。撮影所には病気の馬や、血統の良くない馬が転倒用として準備されており、実際に撮影を終えるとほとんどが骨折しているので、安楽死させるしかないと語っている。

中国広告協会ではドラマ作品での動物の扱いについて、個体を十分に保護して安全確保することを第一に、長時間の撮影を避けることや、トレーナーが付き添うことなどを規定している。今回の虐待疑惑について、制作側から29日の時点でコメントは出されていないが、ネットでは作品ボイコットの声も高まっている。

さらに「且試天下」では、2019年のドラマ「鶴唳華亭」とストーリーや人物設定によく似た部分があるとして、盗作の疑いも浮上。「且試天下」は同名小説が原作だが、ネットではドラマ化に際して付け加えた箇所に、相似部分が集中していると指摘されている。なお、29日には「鶴唳華亭」の中国版ツイッター・微博（ウェイボー）公式アカウントが、この疑惑を暗示して揶揄（やゆ）するような投稿を行ったことも注目の話題となった。

また、「且試天下」の監督とプロデューサー、出演女優の間で不倫トラブルも報じられている。もともとは「且試天下」のメイキング映像で、監督の姿にぼかしが入っていることが話題のきっかけとなったもの。現在、配信中の「且試天下」だが、こういった騒動ばかりが注目される事態へと発展している。（Mathilda）