米国留学が困難になった中国人学生は日本を目指す、早稲田大学が積極受け入れ姿勢

亜洲週刊    2022年4月24日(日) 14時0分

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米国が中国人留学生に対するビザ発給を引き締めたことなどで、中国では日本留学への関心が高まっているという。写真は亜洲週刊の取材を受けた早稲田大学の笠原博徳副総長や同大学構内の様子。

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香港メディアの亜洲週刊はこのほど、中国では現在、日本留学への関心高まっていると紹介する、毛峰東京支局長の署名入り記事を発表した。背景には、米国が中国人学生に対するビザ発給を引き締めていることと、日本政府が感染症対策を理由として行っていた外国人に対する入国制限を緩和しはじめたことがあるという。毛峰支局長は、記事執筆に当たって早稲田大学の笠原博徳副総長への単独取材も行った。

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日本が新型コロナウイルス感染症対策を理由とする外国人の入国制限を緩和したことに伴い、ビザを取得済みの外国人留学生15万人が2年ぶりに日本の教育機関に戻って来た。早稲田の笠原副総長は、早稲田大学には開学からこれまでの100年以上、校門を設けることをしなかったオープンな気風があり、学問の独立した活用を追求してきたと説明。今後も心を開いて外国人留学生を受け入れていくと説明したという。

ここ数年は、5Gや電子決済、電気自動車など新たな技術の新たな活用の話題が、中国から多く聞こえてくるようになった。新たな経済や産業の勃興状況の目安に一つに「ユニコーン企業」がある。ユニコーン企業は定義が完全に確定しているわけではないが、一般には「創業10年以内」「評価額10億ドル以上」「未上場」「ハイテク系企業」の4点を満たす企業とされている。

2021年には全世界でユニコーン企業が1058社誕生した。うち米国と中国企業の合計は全体の74%を占めた。また、中国のユニコーン企業は169社だったが、日本企業ではわずか5社だった。記事によれば、笠原副総長は日本の状況について、大学には優れた技術がありながら、産業界に利用されていないと説明し、これが日本の弱みと述べた。

技術分野についての早稲田大学の悩みは、例えば理工系の博士課程の学生数が少ないことにも関係している。そのため国などから受け取れる助成金なども少なくなってしまう。対して米国や中国の大学の資金は非常に潤沢で。ユニコーン企業などベンチャー企業からの支援もある。

そこで笠原副総長らは大学のオープンなイベーションシステムを創設した。学内で優秀な人材を育成・発掘し、社会における重要な課題などに狙いを絞った特許を取得して、それを企業側に推奨する方式だ。そのことで、市場や世界の要望に即応する生産体制を構築する。さらに、資金を誘致し、大企業を通じて優秀な製品やサービスを世界に広めていき、産学連携、人材、特許、資金、製品が良好に循環するサイクルを形成する考えという。

記事は外国人留学生の受け入れについて、早稲田大学に在籍する外国人留学生は5497人で日本の大学の中で最も多いと説明。うち、中国大陸から来た学生は3370人、香港からは61人、台湾からは271人という。

中国で現在、日本への留学が注目されている大きな原因は、米国が中国大陸の留学生へのビザ発給を引き締めていることだ。日本が今後、感染症対策を理由とする入国制限をさらに緩和すれば、中国における日本留学熱はさらに高まる可能性がある。しかし一方で、日本が同盟国である米国に追従して、中国人留学生の「締め出し」に動く可能性もゼロとは言えない。

この点についての毛支局長の質問に対して笠原副総長はまず、早稲田大学は100年以上前に、清朝期の中国からの留学生を受け入れたと説明。また、1980年代から中国の改革開放が本格化するにつれ、早稲田大学に留学する中国人はますます増え、江沢民元国家主席や胡錦濤前主席が来日した際には早稲田大学の大隈講堂で講演をしたと指摘。早稲田大学はこれまで大量の中国人留学生を受け入れて来た歴史を踏まえて、今後も「学問の独立」と「学問の活用」を共に堅持していくと回答した。

また、前期のオープンイノベーションによるサイクルは、日本国内だけで閉じるのではなく、国境を越えたオープンな連携をさらに追及し、世界最高の製品を世に送り出し、人類の幸せを目指すことを追求すると述べたという。(翻訳・編集/如月隼人

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