2022年4月10日、米華字メディア・多維新聞は、中国が米国との軍事衝突をますます憂慮し、核軍備の強化を加速しているといする米メディアの報道を伝えた。

記事は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの9日付報道を引用。中国首脳の思考について熟知しているという人物が「中国はますます米国との軍事衝突を懸念しており、米国を威嚇する目的で核兵器の規模拡大を加速させている」と述べたことを紹介するとともに、同紙が「米国がロシアとウクライナの軍事衝突への直接介入に慎重な態度を見せていることが、中国政府に核武装を重視して米国に台湾海峡での軍事衝突への直接介入を回避させるという意思決定を促した可能性がある」と報じたとしている。

また、米軍関係者や安全保障分野のアナリストから「中国の行動は、突然核攻撃を仕掛ける意思があることを意味している可能性がある」との意見も出ていると紹介する一方で、中国首脳の思考について熟知しているという人物が「中国政府は核兵器を先制攻撃に使用しないことを約束している。中国は必要な規模を超えない範囲で核兵器を維持して、安全保障分野の利益を守る計画だ。中国軍は、既存の核兵器がすでに時代遅れになりつつあり、米国の潜在的な核攻撃リスクを防ぐための有効な威嚇的役割を発揮するには不十分になっているという認識を持っている」と説明したと伝えた。（翻訳・編集/川尻）