米下院議長の訪台に中国激烈反応、「コロナ陽性で延期」―米国華字メディア

Record China    2022年4月10日(日) 12時30分

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ペロシ米下院議長が近く台湾を訪問すると報じられた。新型コロナウイルス感染のため訪台は延期されたが、中国の激烈な反発を受けバイデン大統領がどのように反応するかが注目される。ペロシ議長のツイッターより。

台湾メディアは7日、ナンシー・ペロシ米下院議長が近く台湾を訪問すると報じた。すると中国では、王毅外相がフランスのエマニュエル・ボンヌ大統領外交顧問と電話会談をした際に、この件について「米国による、レッドラインを公然と踏みにじる挙動」と述べるなどの、激烈な反応が相次いだ。その後、ペロシ米下院議長は新型コロナウイルス感染の検査で陽性反応が出たため訪問は延期された。米国華字メディアの多維新聞は、同件を分析する記事を発表した。以下は多維新聞記事の抄訳だ。

中国の王外相はフランスのボンヌ大統領外交顧問との電話会談の際に、ペロシ下院議長の訪台について「台湾問題で、『一つの中国』という(越えてはならならない)レッドラインを公然と踏みにじる挙動だ。もしも米国が独断専行するならば、中国は必ずや、断固たる対処をする。一切の結果の責任は米国にある」と述べたという。

中国外交部の趙立堅報道官も、ペロシ議長の訪問について「一つの中国の原則と中米両国の三つの共同声明の定めに甚だしく違反するものだ」「中米関係の政治的基礎に重大な打撃を与える」などと米国側を強く批判した。

米国憲法などの定めによれば、大統領が執務を継続できなくなった場合に職務を引き継ぐのは副大統領であり、副大統領も職務執行が不能ならば、下院議長が大統領の執務を引き継ぐ。つまり下院議長は米国の政治で3番目に高い地位と言える。

直近では、1997年にニュート・ギングリッチ下院議長が訪台した事例がある。しかしギングリッチ議長は共和党に所属し、当時のクリントン民主党政権とは対立していた。つまり米国国内の政治的状況が作用する側面も強く、ギングリッチ議長の訪台は、当時の米国政権の意向を反映したものとは言えない側面があった。

しかしペロシ下院議長はバイデン大統領と同じ民主党に所属する。つまり米現政権の意志として、政界で極めて高い地位にある人物が台湾を訪問することになる。

中国メディアの環球時報の前編集長である胡錫進氏はペロシ議長の訪台について「中国は引き下がらない。前例のない対処をする」「ペロシ議長の台湾訪問が正常に行えないようする。例えば台湾上空を飛行禁止にして空から封鎖する」「解放軍の戦闘機を当日、台湾上空を通過させる。台湾軍の攻撃により解放軍機が墜落すれば、ミサイルを発射した台湾軍基地に壊滅的な打撃を当たる」などと論じた。

胡錫進氏にはあまりにも過激な論調が多く、「大言壮語」などと揶揄(やゆ)されてきた。しかし総合的に見れば中国では民間も当局も激高しており、「一戦も辞さず」の状況とも言える。このことで、中国政府が踏み越えることを認めないレッドラインが、かなり具体的に見えてきた。

ペロシ議長は新型コロナウイルス感染のために訪台を延期することになったが、米・中・台を巡る極度な緊張が一時的に緩和されただけで、問題が解決されたわけではない。しかし米国政府がこの「モラトリアム」を利用して情勢を見極め、崖っぷちで踏みとどまれるかどうか、そのことによって、今回ほどには深刻な結果をもたらさない「台湾カード」を切り続けられるようにできるかどうかは、バイデン政権の知恵だけでなく、米国による秩序の安定にも関わっている。

中国側は絶対に引き下がらないと表明しつつ、米国には「掟(おきて)」に従うよう積極的に呼びかけ続けている。中国側による、「ペロシ下院議長の訪台はレッドラインを踏み越える」とする意思表明は十分に明確だ。そこで次は、バイデン大統領がどのように反応するかということになる。(翻訳・編集/如月隼人

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