10年前に反日デモで日本車オーナーに重傷を負わせた男、刑期満了で出所―中国

Record China    2022年4月5日(火) 7時20分

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2日、中国メディアの南風窓は陝西省西安市で10年前に発生した反日デモで日本車のオーナーに重傷を負わせた男が刑期を終えて釈放されたことを報じた。

2022年4月2日、中国メディアの南風窓は陝西省西安市で10年前に発生した反日デモで日本車のオーナーに重傷を負わせた男が刑期を終えて釈放されたことを報じた。

日本政府による尖閣諸島の国有化に抗議する反日デモが2012年9月15日、西安市で発生した。デモ発生当時、被害者の李建利(リー・ジエンリー)さんは妻や息子夫婦を乗せてトヨタのカローラを運転していたが、途中でデモ参加者らに行く手を遮られ、襲撃を受けた。その時、西安で煉瓦工として働いていた当時21歳の蔡洋(ツァイ・ヤン)元受刑者は路線バスに乗っていたが、車外で大勢の人が群がっているのを見て野次馬のつもりでバスを降りたところたちまち騒ぎに巻き込まれた。

みんなが日本車を破壊している様子を見て蔡元受刑者も車を壊し始めた。その際、李さんがデモ参加者からレンガを奪い、蔡元受刑者に向かって威嚇してきた。混乱の中でレンガがぶつかった蔡元受刑者は激昂し、右手に持っていたU字型のロックを李さんの頭めがけて4回振り下ろした。李さんは意識を失って倒れ、左側頭骨陥没骨折と脳挫傷の重傷を負い、右上半身の自由が奪われてしまった。

蔡元受刑者は西安市内にしばらく潜伏したのち、故郷の河南省に逃げたが、程なく警察に捕まった。逮捕、起訴され、傷害罪や騒乱挑発罪などにより懲役10年の判決が下った。刑期は今年10月1日までだったが、獄中での態度が良好だったことから6カ月減刑され、今月1日に出所した。

被害者の李さんは今なお後遺症により不自由な生活を強いられているという。一時は杖をついて歩けるようになったものの、2020年に転倒してしまってからはそれもできなくなってしまったようだ。妻の王菊玲(ワン・ジューリン)さんは2日、「もう随分と時間がたったが、それでも思い出したくない。この事件が起きて、全てが失われたし、何も考えたくなくなった。今も夫は自分のことができず、毎日リハビリのために病院通いだ」と語った。また、裁判の判決では蔡元受刑者から李さんに52万元(約980万円)の支払いが命じられたものの支払い能力がないため、いまだに受け取っていないという。王さんは蔡元受刑者が裁判の中で一度も謝罪しなかったことに対し、改めて憤りを示した。(翻訳・編集/川尻

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