米中首脳がウクライナ情勢めぐり会談、専門家の見方は?―独メディア

Record China    2022年3月21日(月) 6時20分

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独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは19日、米中首脳によるテレビ電話会談に対する各国の専門家の見方について報じた。写真は米ホワイトハウス。

独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは19日、米中首脳によるテレビ電話会談に対する各国の専門家の見方について報じた。

記事によると、米国バイデン大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は18日、約2時間にわたりテレビ電話で会談した。

主要な議題となったのはウクライナ危機で、習氏が情勢の緩和を各当事者に呼び掛けたのに対し、バイデン氏は中国のロシア支援に警告を発した。

ドイツ公共放送ARDの米国特派員、アーサー・ラントベーア氏は、今回の会談を米国側が呼び掛けたのは「中国によるロシアへの軍事物資支援や経済支援を懸念したため」との見方を示した。

米紙ワシントン・ポストは、オバマ政権時代に国務省幹部(東アジア担当)を務めたダニー・ラッセル氏の見方として、「バイデン政権が、ロシア支援をめぐって中国に制裁を科すと決定した場合、地政学的および経済的影響を伴う大きな一歩となる。ホワイトハウスは、中国への制裁が世界経済にもたらすリスクを鋭く認識するとともに、中国経済がすでに苦境にある中で制裁が与える大きな効き目についても同様に意識している」と報じた。

米シンクタンク、アジア・ソサエティ政策研究所(ASPI)のダニエル・ラッセル副理事長は、「中国に制裁を科す可能性があるとの警告は、中国に対する抑止策であり、誰も使いたくない核兵器のようなものだ。しかし、中国がプーチンの戦争を直接的にまたは物質面で支援すれば、制裁は回避できなくなるだろう」と指摘している。

国際危機グループの中国アナリストであるアマンダ・シャオ氏は、今回の首脳会談について、「中国の立場に実質的な変化をもたらす可能性は低い。北京は、ウクライナ問題で立場を転換しても米国との関係は改善しないと計算している可能性が高い」と指摘している。

中国共産党系・環球時報の前編集長、胡錫進(フー・シージン)氏は、「中国は、ロシアとウクライナの衝突がさらに拡大することも、自らがそれに巻き込まれることも望んでいない。中国にはそのような態度を支持する権利と力がある。米国は、中国の態度が米国の要求から逸脱すればためらわずに中国に制裁を科すと脅迫しているが、中国人から見ればとてもばかげている。中国が戦略的イニシアチブを握る中で、米国の脅しは見かけ倒しだ」と述べている。(翻訳・編集/柳川)

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