北朝鮮、核実験を準備?「モラトリアム破棄が近く現実になる可能性高まる」と韓国紙

Record Korea    2022年3月13日(日) 7時50分

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北朝鮮が2018年5月に閉鎖したとしている豊渓里核実験場で核実験に向けた準備が行われているのではとの見方が浮上。韓国紙は「モラトリアム破棄が近く現実になる可能性も」と警戒している。

北朝鮮が2018年5月に閉鎖したとしている豊渓里核実験場で核実験に向けた準備が行われている疑いがあるとの見方が浮上した。韓国紙は「北朝鮮の金正恩国務委員長が今年1月に予告したモラトリアム(核実験とICBM発射猶予)の破棄が近く現実になる可能性が高まっている」と警戒している。

朝鮮日報によると、米ミドルベリー国際大学ジェームズ・マーティン不拡散研究センターのジェフリー・ルイス局長は2月18日と3月4日に咸鏡北道豊渓里の核実験場を撮影した衛星写真を比較。「これまで更地だった場所に建設用の木材や廃材などを識別した」「新しい建物の建設あるいは既存の建造物修理などの兆候を捕捉した」と発表した。

ルイス局長は自らのブログを通じ「これらの変化はここ数日の間に集中して起こっている」とした上で「18年5月の核実験場閉鎖後、初めて目撃された活動だ」「(これは)北朝鮮が核実験場に関して何らかの決定を下したことを意味している。核実験再開準備の状態に現場を復旧させる可能性が考えられる」との見方も示した。  

青瓦台(韓国大統領府)は5日、国家安全保障会議(NSC)常任委員会緊急会議のプレスリリースで「寧辺や豊渓里など北朝鮮の核・ミサイル関連施設を綿密に監視することを決めた」として異例にも豊渓里に言及した。韓国も関連する動向を把握していることを裏付けた。

朝鮮日報は「北朝鮮は1月の発表後に9回にわたり13発の各種ミサイル発射。最近発射したMRBM(準中距離弾道ミサイル)2発については『偵察衛星開発計画に基づく重要な試験』と主張した」と報道。「『衛星発射用長距離ロケット』を口実に近くICBM(大陸間弾道弾)を発射すると公言した形だ」と伝えた。

同紙は「このように北朝鮮が核実験とICBMのカードを同時にちらつかせる背景には、内部での政治的必要性や対外的な目的があるためとみられる。まず金正恩氏は1月の政治局会議の際、『(故金日成)主席様の誕生110年(4月15日・太陽節)を盛大に祝うことに対する問題』を検討する過程で『モラトリアム破棄』に触れたことに注目する必要がある」と指摘。「北朝鮮最大の名節である故金日成主席の誕生110周年を控え、金正恩氏は自らの事績を誇示する必要性がこれまで以上に高まっているということだ」と解説した。

韓国統一部の元高官は「北朝鮮による高強度挑発は韓国の大統領選挙後の大統領職引き継ぎ委員会稼働中に行われる可能性が高い」と予測。「機先を制し、新政府の対北朝鮮政策に影響を及ぼすという計算が作用しているはずだ」と警鐘を鳴らした。(編集/日向)

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